新日本婦人の会は3月5日、【要請】コロナ禍のもと、児童・生徒(学生)の健康と学習権が守られるために、 生理用品の配布と相談環境の整備を求めます を内閣総理大臣らに送付しました。
内閣総理大臣 菅義偉 様
男女共同参画担当大臣 丸川珠代 様
財務大臣 麻生太郎 様
厚生労働大臣 田村憲久 様
文部科学大臣 萩生田光一 様
コロナ禍のもと、児童・生徒(学生)の健康と学習権が守られるために、
生理用品の配布と相談環境の整備を求めます
2021年3月5日
新日本婦人の会
会長 米山淳子
新型コロナウイルスの感染拡大にともない雇用状況が悪化するなか、世帯の収入が減少している家庭の児童・生徒や、アルバイトができずに生活が困窮する生徒・学生も増えています。
こうした経済状況のなか、節約のために毎月の生活必需品である生理用品を購入することができずに、交換の回数を控えたり、トイレットペーパーを代用するなどの実態が報告されています。生理用品は健康な生活を送るための必需品であるにもかかわらず、不衛生な状態におかれ、経血で服や椅子を汚すことが不安で登校できなくなるなど、学習権が侵害される児童・生徒がいることを看過できません。
世界でもスコットランドではあらゆる人に生理用品の無償提供が決まり、ニュージーランドでも小中高で無償提供が決まっています。政府がまとめた2021年度からの第5次男女共同参画基本計画では、「生涯にわたる健康支援」として、特に女性の心身の状態は年代によって大きく変化する特性から「リプロダクティブ・ヘルス/ライツ」の視点が重要視され、そのなかでも生涯にわたる健康の基盤となる心身を形成する10~20代前半の重要な時期に対して、月経を含めた保健の充実の推進が明記されています。その具体的な取り組みとして、保健医療サービスの提供など包括的な健康支援のための体制の構築が挙げられるなか、経済的理由によって生理用品が十分に使えずに健康な生活がおびやかされる状態は直ちに改善されるべきです。
児童・生徒が安心して通学でき、生涯にわたって健康で衛生的な生活を保障されるために以下要請いたします。
1. 児童・生徒が安心して通学でき、健康で衛生的な生活を保障するために学校施設の女子トイレ個室に適切な返却不要の生理用品を設置してください。
1.必要な児童・生徒には生理用ショーツの配布してください。
1.養護教諭らに生理をはじめ心や体の悩みを気兼ねなく相談できる環境を整備してください。
1.日本国憲法第25条国の社会保障的義務、第26条教育を受ける権利にもとづき、ふさわしい財政措置を取ってください。