2021年5月10日 声明・談話・要請など

【談話】改憲、五輪ではなくコロナ対策急いで―3度目のコロナ緊急事態宣言と延長にあたって

新日本婦人の会は5月7日、会長談話を発表しました。

 


 

【談話】改憲、五輪ではなくコロナ対策急いで

―3度目のコロナ緊急事態宣言と延長にあたって

 

2021年5月7日

新日本婦人の会
会長 米山淳子

 

 

 感染力が強い変異株が猛威をふるう新型コロナウイルス感染拡大の第4波で、菅政権は、東京、大阪、京都、兵庫の4都府県に4月25日から5月11日まで発令した3度目の緊急事態宣言を、愛知、福岡を加えて5月末まで延長することを決めました。人の移動を止める「短期集中対策」も感染拡大に歯止めがかからず、明らかな失政です。

 新婦人は、これまでも徹底したPCR検査と迅速なワクチン提供、医療機関の減収補填など医療体制の確立、休業要請などに伴う損失の全面補償をと要請してきました。菅政権がこうした声に耳を傾けず、なすべきことをせずに感染拡大を防げなかった責任は重大で、人災というべきです。

 「頼みの綱」のワクチン接種も進まず、高齢者へのワクチン接種が始まりましたが、希望者全員接種の見通しもなく、人手の確保や体制など課題も浮き彫りになっています。

 重症病床の使用率が100%を超え、医療崩壊が叫ばれているときに、東京五輪・パラリンピック組織委員会が看護師約500人、医師200人を大会スタッフに、また都内の園児や生徒など約81万人を競技観戦に動員する計画も明らかになり、ただちに東京五輪中止の決断を求める声が高まっています。

 さらに連休明けの国会で真っ先に手をつけたのが、菅首相が改憲への「第一歩」と位置づけた憲法審査会での国民投票法改定案の強行です。自民党が「コロナのピンチをチャンスに」と改憲への意欲を示し、国民監視と個人情報の利活用をつよめ、医療現場や国民に負担を強いる悪法を次つぎと押し通すなど、とんでもないことです。

 いま最優先でやるべきことは改憲や五輪開催ではなく、コロナ対策です。補正予算も組み、コロナ禍で大きな打撃を受けている女性や国民の生活や事業者、医療機関を守る明確な政策転換をおこなうよう求めます。

 

※データは以下よりダウンロード可能です。

【談話】改憲・五輪ではなくコロナ対策急いで3度目のコロナ緊急事態宣言と延長にあたって(PDF)

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