新日本婦人の会は、7月14日【要請】4回目の緊急事態宣言に当たり、 ただちに東京五輪・パラリンピック中止を決断し、 新型コロナ対策、女性の貧困対策に全力を注いでください を内閣総理大臣らに提出しました。
内閣総理大臣 菅義偉 様
財務大臣 麻生太郎 様
厚生労働大臣 田村憲久 様
経済再生担当大臣 西村康稔 様
男女共同参画担当大臣・東京五輪担当大臣 丸川珠代 様
2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会会長 橋本聖子 様
4回目の緊急事態宣言に当たり、
ただちに東京五輪・パラリンピック中止を決断し、
新型コロナ対策、女性の貧困対策に全力を注いでください
2021年7月14日
新日本婦人の会
会長 米山淳子
7月12日から東京に4度目の緊急事態宣言が出されて以降、東京では1日の感染者数が増大し続け、14日にはついに1000人を超え、1149人となりました。沖縄では同宣言が延長されています。何よりも国民のいのちを守るべき時に、政府は東京五輪開催ありきで新型コロナ対策を後回しにした結果、感染第五波を招く深刻な事態に陥っています。大規模な検査体制の整備やワクチンの迅速接種など、これまでの対策で失敗してきたことへの反省が全く生かされていません。
なかでも政府が、休業要請に従わない飲食店に金融機関や酒類販売業者に取引を停止するよう求めた方針は、撤回されたとはいえ、この間のコロナ禍で十分な補償もなく、危機に直面している飲食店に感染拡大の原因を押し付ける大変無責任なもので、怒りを禁じえません。
そしてこの緊急事態宣言下で女性や経済的に弱い立場の人々がますます苦しい立場に追い込まれ、女性の自殺は12カ月連続で増え続け、困窮が深刻さを増しています。とりわけ休校や登園自粛等で子どもを持つ労働者が仕事と子育ての板挟みとなり、現行の支給の上限額や低く抑えられ人数が制限される両立支援等助成金では生活がなりたちません。生活困窮者への特例貸付制度を上限まで利用し、新たな貸し付けを受けられなくなっている世帯は約31万世帯にも上ります。
今月末には関東の感染の7割が、イギリス由来のアルファ株の1.4倍の感染力をもつデルタ株に置き換わると言われています。ワクチンを2回接種した人も20%にも満たず、ワクチンの供給不足による、自治体の接種予約は相次いで停止となり大変混乱しています。
このようななかで7月23日から東京オリンピック開催を強行するのは、異常としか言いようがありません。今できる最良の対策は、東京オリンピックの中止をただちに決断し、国のすべての力を新型コロナ対策、女性の貧困対策に注ぐことを求め、以下要請します。
1、東京五輪・パラリンピックの中止をただちに決断してください。
1、臨時国会を開き、新型コロナ対策に全力をあげてください。
・国として、ワクチンの安定供給、PCR検査拡大、医療や業者への十分な補償について責任を果たしてください。
・ワクチンについて、供給量、副反応はじめ正確な情報発信をし、接種を希望しない人への強制や差別がないよう、国として対応してください。
・国民への生活給付金を、世帯むけでなく各個人あてに再支給してください。
・生活困窮者への支援金は、貸し付けではなく返済不要の給付金とし、生活保護制度を生活保障として利用しやすくするようにしてください。
1、女性の困窮対策、ジェンダー施策を抜本的に強化してください。
・エッセンシャルワーカーの賃金を底上げし、最低賃金を一律1500円以上に引き上げてください。
・個人申請可能な小学校等休業対応助成金を復活してください。
・生理用品を学校や公共施設のトイレなどどこでも無料で入手できるよう財政措置をしてください。
・8割が非正規雇用で身分が不安定な全国の女性相談室の相談員を正規職員にする措置をとってください。
※データは以下よりダウンロード可能です。
【要請】4回目の緊急事態宣言に当たり、 ただちに東京五輪・パラリンピック中止を決断し、 新型コロナ対策、女性の貧困対策に全力を注いでください(ワード)
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