4月12日~15日、中華全国婦女連合会(略称・中華婦女連)の代表団が来日(本紙既報)。高田公子会長ら役員との会談をはじめ、安曇野ちひろ美術館を見学し、新婦人の長野と千葉の会員との交流など友好を深めました。
代表団との会談 12日
会談では高田会長より、自公政権に変わり誕生した鳩山政権のもとでの情勢の特徴と、新婦人が5月のNPT再検討会議めざし「核兵器のない世界を」の署名に草の根からとりくんでいること、安保改定50年の年、「沖縄にも日本のどこにも基地はいらない」のたたかいや、ジェンダー平等をめざすとりくみでも力を発揮していることなど紹介。
洪団長からは、女性が経済社会の発展を享受できるよう、この間ジェンダー平等のとりくみを重視し、雇用促進のためのあっせん活動、農村女性の自治活動支援や無償の健康診断を実現し、女性たちとの連携をつよめ「あたたかい家になるように活動している」など、新婦人の“よりどころの班”と一致する内容も語られました。今後も女性団体として平和、女性の権利の拡充めざしていくことを確認しあいました。
安曇野ちひろ美術館へ 14日
残雪の北アルプスと桜の花が美しい安曇野を訪れ、長野の新婦人と交流し、ちひろ美術館を見学。交流会場となった「すずむし荘」では、6支部と長野県本部からの参加者18人が拍手で出迎え、まず記念撮影。昼食後、長野県本部副会長の片桐さんの中国語を交えた歓迎のあいさつに続き、各支部・班のとりくみを紹介しました。
「戦争中、飛行機の工場の地下壕建設のために中国人を強制連行してきた苦い歴史があり、最初にそのお詫びをします。歴史を引き継ぐために戦跡保存し、戦争展を開いている」(松本支部)、「南京事件の映画を上映している」「村初めてのデモ行進など運動でごみ処理場建設を白紙撤回させた」(大町支部)などをはじめ、子育てや小物づくりなど多彩なとりくみとともに、核兵器廃絶の国際署名や9条を守る運動をひろげていることなどを伝え、手づくりグッズなどをプレゼントしました。
祭りずしでもてなし 15日
千葉では、千葉、船橋支部、県本部から8人が参加。地元の旬の野菜を使った料理や祭りずしなど手づくり料理でもてなし、食事をしながら交流しました。
農業県であり、日本の農業を守りたい、安心・安全な食材をと、全国一早く始めた産直運動のとりくみや、リズムや教育懇談会など若い世代の活動などを紹介。「祖父は戦死し中国で眠っている。教育懇談会でも、日本の戦争責任についても学んでいる」(船橋支部)などの発言も。
交流のなかで「中国では夫と協力して家事や子育てをしていくのは当たり前、親子のサークルなどに父親も参加」「国が女性の地位向上や社会進出のためにいろいろ援助している」と聞き、参加者は「少し世界がひろがった。新婦人ももっとがんばっていきたい」と。
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洪団長は今回の交流を通して、「新婦人の草の根の活動が社会に大きな影響を与えていることや、若い人を育て元気いっぱいな活動がよくわかった。お互いの歴史をそれぞれの立場できちんと認識することが、組織間の友情だけにとどまらず、両国の関係をよい方向にむけていくと思います」と、感想を語りました。
※中華婦女連 1949年に創立。中国の女性の人権、地位向上と男女平等を推進する全国組織で、99年からの相互訪問は14回目となる。