2022年4月15日 声明・談話・要請など

【要請書】「物価高騰による教育費負担の増大を就学援助に反映し、 子どもたちの学ぶ権利を保障してください」

新日本婦人の会は、4月15日【要請書】「物価高騰による教育費負担の増大を就学援助に反映し、 子どもたちの学ぶ権利を保障してください」を内閣総理大臣らに提出しました。

 

内閣総理大臣 岸田文雄 様

文部科学大臣 末松信介 様

 

物価高騰による教育費負担の増大を就学援助に反映し、子どもたちの学ぶ権利を保障してください

2022年414
新日本婦人の会
会長 米山淳子

 

 昨年からの原油の供給不足やロシアによるウクライナ侵略の影響で、燃料や食料品など、生活必需品がかつてない勢いで高騰し、家計を直撃しています。

 なかでも、ただでさえ出費のかさむ春に、学齢期の子どもを抱える家庭の受ける影響は非常に深刻で、学用品の値上げだけでなく、今年度給食費を値上げすることを決めた自治体も出始めています。生活に困窮する家庭を国や自治体が補助をする就学援助がありますが、支給額は昨年の物価を勘案して決められているため、このまま物価高騰が続けば現行の就学援助の支給額では不足する状況が発生しかねず、子どもたちの教育を受ける権利が侵害されることが懸念されます。

 そもそも、家庭の経済状況や保護者の状況に関わらず、すべての子どもに学ぶ権利が保障されるべきですが、無償であるはずの義務教育であっても、家庭が用意しなければならない文房具や制服をはじめとした学用品の費用負担が多すぎます。また、学校教育の一環としておこなわれ、セーフティネットの機能も有している給食が、食料品や配送コストの高騰によっておかずの品数や量が減らされたり、栄養基準を満たさないなどということはあってはなりません。国際情勢によって食の供給や安全がおびやかされないよう、給食に国産食材を使用することがいまこそ必要で、子どもたちの学びを保障し、心身を健全に発達させる公的な支えが求められています。

 物価の高騰によって、教育費の負担が増大し、生活困窮家庭がさらに追い込まれたり、子どもたちの育ちが阻まれることのないよう、以下要請します。

 

1、物価の高騰を就学援助に反映させる手立てを急ぎ取ってください。

1、食料品や配送コストの値上げで、給食費の補填が必要です。補正予算などで公費の補助を増やしてください。

1、国際情勢によって食の供給や安全がおびやかされないよう、給食に国産食材を使用してください。

 

 

※文科省は、4月5日付「事務連絡」で給食費の値上げに対して「地方創生臨時交付金」の活用を促したことに続き、4月28日付の各教育委員会あてに、局長名で「必要な支援を迅速に行う」(原油価格・物価高騰緊急対策として)ことを進めるよう、その際の食材の調達には地場産、国産物の使用を使用するよう通知(下記)を出しました。

 各地での食材や原油、水光熱費等の高騰による給食の品数の削減や給食費値上げの保護者負担が起きないよう、できるところは要請をしましょう。

 

【要請文例】(Word)

 

【文科省通知】コロナ禍における「原油価格・物価高騰等総合緊急対策」について

 

 

一覧へ戻る