新日本婦人の会は7月14、声明「平和と暮らし守る仲間づくり大きく―第26回参議院議員選挙を終えて」 を発表しました。
【声明】
今改憲も、大軍拡もノー!平和と暮らし守る仲間づくり大きく
―第26回参議院議員選挙を終えて
7月10日投開票の参議院選挙は、ロシアのウクライナ侵略戦争の継続、コロナ禍や物価高騰、気候・食料危機のもとで、戦争か平和か、軍事か暮らしかが問われた選挙であり、最終盤に安倍元首相が銃撃され亡くなるという許しがたい蛮行が起こる中で実施されました。
与党の自民党と公明党が76議席を獲得し、日本維新の会、国民民主党とともに改憲推進勢力が議席の3分の2以上を占め、立憲野党は立憲民主党と日本共産党が議席を減らす結果となりました。投票率は前回を若干上回る52・1%です。女性の比率は、候補者33・2%、当選者は35人で28%と過去最高でしたが、与党の比率が低いため政府目標の30%にも届いていません。
「大勝」と言われる自民党は、昨年の総選挙と比べて比例での得票数、得票率ともに減り、議席増は1人区などの選挙区での勝利です。野党共闘は前回、前々回と32のすべての1人区で候補者を一本化し与党を追いつめてきましたが、今回一本化できたのは11選挙区で、当選は青森、長野、沖縄の3議席にとどまりました。
こうした中、自民党が最重点区と位置づけ、辺野古新基地建設推進を公然とかかげた沖縄選挙区で、オール沖縄の議席を守り抜いたことは、新基地建設ノーの民意をあらためて示し、9月の県知事選につながる重要な勝利です。6人区の東京選挙区は投票率56・6%で、与野党ともに3議席ずつ獲得し、得票合計で野党が与党を上回りました。
選挙結果を受け、岸田首相は早期の改憲発議へとりくみをすすめると表明しています。しかし、有権者が最も重視した政策は「景気・雇用対策」30・2%、「憲法改正」はわずか4・7%(時事通信)です。「改憲は急ぐ必要ない」も58・4%(共同通信)にのぼります。
新婦人は、毎週の新婦人しんぶんの選挙特集、憲法リーフ、太田弁護士DVDを活用し、「憲法と選挙タイム・カフェ」で平和や暮らし、社会保障、ジェンダー平等、気候危機などさまざまな問題で政治や政党についておしゃべりし、「9条守れ」「軍事費倍増、核共有なんてとんでもない」と宣伝・対話を広げました。次世代交流会で「政治を自分ごとに」「選挙で変える」と交流したことも力になり、若い世代も含めて行動する会員が増えるなど、貴重な経験が生まれています。
60年前、先輩たちは侵略戦争と植民地支配の加害国、唯一の戦争被爆国の日本で、「自由と民主主義がふみにじられ、国民生活が脅かされることは戦争の前ぶれ」と、身近に迫る戦争への危機感、平和と暮らしへの熱い思いで新婦人を結成しました。その願いと新婦人を未来に引き継ぐため、みんなの力で憲法改悪を阻止し、平和、暮らし、人権のすべてを豊かに保障する憲法をいまこそ生かそうと運動しましょう。「声をあげ、行動する新婦人にあなたも」と仲間を増やして、10月19日の会創立記念日を迎えましょう。
2022年7月14日
新日本婦人の会中央常任委員会
※データは以下よりダウンロード可能です。
【声明】改憲も、大軍拡もノー!平和と暮らし守る仲間づくり大きく―第26回参議院議員選挙を終えて