2023年11月13日 国際活動

核兵器禁止条約第2回締約国会議への声明「戦争も核兵器も許さない 今こそ世界は連帯して行動を」

 

 

 新日本婦人の会は、11月13日、核兵器禁止条約第2回締約国会議への声明「戦争も核兵器も許さない 今こそ世界は連帯して行動を」を発表しました。

 

 

 

核兵器禁止条約第2回締約国会議への声明

 

2023年1113

新日本婦人の会

 

戦争も核兵器も許さない 今こそ世界は連帯して行動を

 

 新日本婦人の会(新婦人)は1962年に創立、国連経済社会理事会の特別協議資格を持つ非政府組織(NGO)として、平和と核兵器廃絶、女性の権利とジェンダー平等をめざして活動しています。

 

国連憲章と国際法で危機を乗り越える

 ウクライナ侵略でのロシアによる核兵器使用の威嚇に続いて、イスラエルの閣僚から核兵器使用の可能性も「選択肢のひとつ」との発言が出たことは、使用すると威嚇することも禁止した核兵器禁止条約第1条に反する行為で、国際法違反です。一方で核軍事同盟の北大西洋条約機構(NATO)やアメリカの核抑止力に依存する日米軍事同盟などが軍事力を強化し、世界の分断を広げています。戦争が核戦争につながる危険がかつてなく高まっています。

 温暖化が止まらず、各地で熱波や山火事、干ばつ、洪水など気候危機が加速し、人類と地球の生存が脅かされている今、戦争と軍備増強にお金を使っている場合ではありません。各国政府に対し、軍事ブロック強化で分断と対立をあおるのではなく、持続可能な世界へ、国連憲章と国際法のもとに連帯し、戦争を終わらせ、危機を乗り超えるよう呼びかけます。この点で、私たちは、戦争放棄と交戦権否認を明記した憲法9条をもつことで信頼され、イスラエルともアラブ諸国とも関係を持つ日本こそ、平和外交を通じて危機を乗り越えるうえで決定的な役割りを果たすよう、心から期待します。

 

草の根から核抑止力を打ち破る

 私たちは条約の署名国の数が国連加盟国の半数に近づき、批准国も着実に増えていることを歓迎します。条約が国際法として機能し始めている今、日本政府に、唯一の戦争被爆国としてただちに条約に参加をと、署名を集め政府に迫っています。

 新日本婦人の会は、「被爆者ととともに」、「次世代への継承」を重視して、被爆証言を聞くつどいや原爆パネル展を開催し、被爆体験を冊子や紙芝居にするなど、被爆の実相を広げる活動に各地域でとりくんでいます。数年前から広島の高校生が描いた原爆の絵の展示に力を入れ、8月のとりくみから通年のとりくみとして、学校や図書館など公共の場での展示が広がり、見た人たちは子どもたちも含めて、「核兵器はなくさなければならない」と感想を寄せています。お寺や教会に平和の鐘つきを申し入れる活動も定着するなど、地域で核兵器廃絶への新たな共同が発展し、草の根から核抑止力を打ち破る力になっていると実感します。

 今年主要7カ国(G7)議長国をつとめる日本政府は、5月のG7サミットで「核兵器は防衛目的のために役割を果たす」と被爆地広島で宣言し、被爆者をはじめ日本と世界の市民から厳しい批判と怒りの声が上がりました。この第2回締約国会議へのオブザーバー参加も拒否しています。私たちは引き続き、核兵器の非人道性を知らせながら、日本政府に条約の署名・批准を求める署名を集めて日本政府の姿勢を変えるよう求めていきます。あわせて、国連NGOとして、国連女性の地位委員会などあらゆる機会に各国政府にも禁止条約参加を呼びかけ、一日も早い核兵器のない世界の実現へ、力を尽くす決意です。

 

 

下記よりダウンロードできます

【声明】「戦争も核兵器も許さない 今こそ世界は連帯して行動を」

【声明・英文】Reject War, Reject Nuclear Weapons Now Is the Time for the International Community to Act in Solidarity

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