新日本婦人の会は、3月29日、【抗議】「戦争国家へ、大軍拡予算の成立強行、殺傷武器輸出の閣議決定、経済安保版秘密保護法案に、強く抗議します」を発表しました。
2024年3月29日
内閣総理大臣 岸田 文雄様
防衛大臣 木原 稔様
新日本婦人の会
会長 米山淳子
戦争国家へ、大軍拡予算の成立強行、殺傷武器輸出の閣議決定、
経済安保版秘密保護法案に、強く抗議します
自民・公明両党は3月28日、参議院本会議で2024年度予算の成立を強行しました。自民党裏金事件の真相解明どころか、あらたな疑惑も浮上する中での暴挙に、強く抗議します。
新年度予算は、敵基地攻撃に使う長射程ミサイルの取得、開発、量産など、約8兆円の軍事費を計上し、10年連続で過去最大です。武器輸入契約による軍事ローンはこの2年間で倍増し、総額約13兆7500億円まで膨らみ、長期にわたって国民に大きな負担となります。新日本婦人の会は、大軍拡をやめ、暮らし、社会保障、教育に予算をと、全国から寄せられた43万人分の署名を積み上げ、国会に迫りました。しかし、新年度予算は、私たちの切実な要求に背を向けています。
岸田政権は予算審議の最中に、次期戦闘機の輸出解禁を閣議決定しました。日本は、「国際紛争を助長しない」との理念にもとづき、武器輸出を事実上全面禁止してきました。平和国家としての理念を投げ捨てる重大な政策転換を、国会にはかることなく密室の与党協議と一片の閣議決定で強行するなど、絶対に許されません。さらに、岸田政権は今国会で経済安保版秘密保護法案の成立もねらっています。秘密保護法の運用を見直して「秘密の範囲」を経済分野にまで拡大し、機密を扱う人への「適正評価」の対象は大学や研究機関、民間にまで及ぶことになります。長距離ミサイルの開発・量産や、共同開発して次期戦闘機の輸出解禁を決めたことと一体にすすめられ、軍需産業強化がねらいであることは明らかです。人権保障の仕組みはなく、国家の監視のもとで国民の知る権利を制限する、憲法違反の法案です。
被災地置き去り、金権腐敗、経済無策で政治不信は頂点に達し、支持率が過去最低を更新するもとで、日本と世界の平和を脅かし、命と暮らしを押しつぶす戦争国家へと、大軍拡予算を強行した岸田政権に、かさねて強く抗議します。
※データは以下よりダウンロード可能です。
【抗議】戦争国家へ、大軍拡予算の成立強行、殺傷武器輸出の閣議決定、経済安保版秘密保護法案に、強く抗議します