新日本婦人の会は、9月6日、【要請】「国の責任で主食の米を増産し、安定供給することを求めます」を発表し、岸田総理大臣と坂本農林水産大臣に送付しました。
内閣総理大臣 岸田 文雄 様
農林水産大臣 坂本 哲志 様
2024年 9 月6日
新日本婦人の会会長
米山 淳子
国の責任で主食の米を増産し、安定供給することを求めます
各地のスーパーの店頭に主食の米がない異常事態が続いています。新日本婦人の会の「お米の陳列・販売状況緊急チェック」(8月21~31日)には770の回答があり、「田舎のスーパーにもお米がなくびっくりした」「食は命の問題」「米作りを軽視してきた結果だ」などたくさんの声が寄せられました。
農林水産大臣は「米の端境期で在庫が少なくなっているところに地震や台風に備えた買いだめがあり、お盆で物流も滞っていた」「新米が出回れば解消される」と弁明しています。しかし、政府は2021年産米の暴落は過剰生産のためとして、22年、23年と2年連続で年間20万トン以上の減産を農民に押し付け、米の在庫(備蓄)を徹底的に減らしました。需要が若干伸びただけで米不足となり、政府の「米政策」の破綻は明らかです。また主食である米の需給に対する国の責任を放棄し、生産者に「需要を考え、生産計画を立てよ」と押し付け、米の在庫は民間任せでわずかな増減で価格が乱高下しています。
新米が出始めたところでは価格が高騰しています。主食の米の値上がりは生活を圧迫し、病院や介護施設、保育園や学校の給食など多方面に深刻な影響が及びます。一方、生産現場では生産費もまかなえない米価が農家の生産意欲を削ぎ、農家の高齢化が進んでいます。農家が安心して生産が続けられる米の買取価格を補償し、新規就農者が増える環境を整えること、消費者が国産米を安定した供給と価格で購入できるよう、国が責任を持ち、国民の命と健康を守るべきです。以下強く要請します。
1、 新米が出回るのを待つのではなく、国民が主食の米を安定した供給と価格で購入できるよう政府備蓄米をただちに放出してください。
1、 米「減産」政策から「増産」政策へと農政を根本的に転換してください。
1、 農家が安心して米づくりができるよう、他の先進国もおこなっている補助金制度を導入してください。
1、政府備蓄米が1~2カ月分しかないと指摘されている状況は異常であり、大幅に増やしてください。
以上
要請文書は下記よりダウンロードできます
物価高騰の深刻な影響を受ける学校給食への公的援助を急ぎ、子どもたちの食と学びを守ることを求めます