新日本婦人の会は、9月7日、第192回中央委員会をオンラインで開き、以下の決定を採択しました。
裏金・戦争国家ノー 変えよう一緒に!新たな出会い広げ、選挙班会・タイムで
大いにおしゃべり、仲間ふやして
1、暮らし、平和、人権-政治に声をあげる女性たち
命の危険を感じるほどの記録的な猛暑、豪雨や台風、地震が相次ぎ、そのたびに原発への不安が高まっています。引き続く物価高騰に賃金も年金も追いつかないなか、店頭から米が消えて価格は上昇、さらに医療や介護保険、教育費の負担増、防災予算は削減され、暮らしがなりたたないと悲鳴があがっています。能登半島地震被災地では倒壊した家屋が放置されたままで、被災者は避難所の退去を迫られています。暮らしのあらゆる分野で「自助」が押しつけられ、国民置き去りの自民党政治の矛盾が噴出しています。
岸田自公政権は、安保3文書にもとづき、通常国会で約8兆円の大軍拡予算、米軍と一体の戦争国家づくりへ殺傷兵器の共同開発・輸出や自衛隊の統合指令部創設、経済秘密保護法、食料自給率向上を放棄する農業基本法改悪など悪法を次つぎ強行しました。列島中で空港・港湾の軍事利用や市街地への自衛隊弾薬庫建設、オスプレイの飛行など軍事基地を強化しています。沖縄をはじめ各地の米兵による性暴力事件とその隠ぺいは、通報手続きの合意さえ踏みにじり、女性の人権より米軍を最優先する政府の姿を改めて際立たせました。
経済界が選択的夫婦別姓制度導入を提言し、「旧優生保護法は憲法違反」との最高裁判決が出されるなど変化がうまれています。ガザのジェノサイドやめよの行動、東京都知事選挙の「ひとり街宣」、離婚後共同親権反対のスタンディングなどにみられるように、市民や女性が自ら行動する新しい動きが広がるなか、機敏に声をあげ、草の根から行動する新婦人が希望となっています。
世論と運動に追いつめられた岸田首相は、政権を投げ出しました。誰が自民党総裁になろうとも、裏金問題や旧統一協会との癒着、ジェンダー平等への妨害は温存され、すべての政策が憲法9条改憲、国民を統制する戦争国家づくりにつながっています。
この秋、総選挙がおこなわれる可能性が高まっています。平和と暮らし向上、ジェンダー平等、持続可能な社会が今ほど切望されているときはありません。マスメディアの報道が「権力の監視」という役割を放棄するなか、9条改憲は許さない、公共を取り戻そう、選挙で一緒に変えようと、女性たちの声と行動で自民党政治を終わらせ、新しい政治を実現しましょう。
来年は日本の侵略戦争が敗北し、アメリカによる広島・長崎への原爆投下から80年、女性差別撤廃条約批准40年、そして第32回全国大会の年です。新婦人の原点と役割を大切に、何としても今年を仲間づくりで前進する年にしましょう。
2、声をつかんで行動へ-次世代とともにDO!
新婦人は、通常国会に予算要求の「秋の行動」署名、平和の2署名、ジェンダー5署名、マイナ保険証中止など、121万6031人分の署名を提出しました。「春の行動」では、班からコンビニエンスストア「成人誌」調査(3241店舗)と懇談・要請をおこない、「今後取り扱わない」という店舗が広がっています。能登半島地震被災者支援では、支援バスを出して被災者に物資を渡し、救援募金(累計3376万円8月30日現在)を、漁協や児童養護施設などに届けました。各地で防災学習会や避難所ウオッチング、自治体アンケートにとりくみ、対策の拡充を要請しました。
米不足、学校給食費値上げと質の低下、子ども医療費助成の「ペナルティー復活」、介護ヘルパーの報酬減額など、すぐに声や実態をアンケートなどで集め、政府に迫りました。爆発事故を起こした危険な万博開催と子ども動員の中止、戦争賛美の中学校教科書を採択させない、沖縄の少女暴行事件抗議など、各地で行動が広がりました。DV被害者を追いつめる離婚後共同親権の問題でも、当事者の声を集めて要請、推進派の議員が多数を占める国会を傍聴し、選挙の大切さを実感する体験となっています。
この夏、高校生の原爆の絵展が各地でさらに広がり、お寺の鐘つき、戦争や加害の歴史を語るつどいなどが、地元メディアにも取り上げられました。核兵器廃絶で世界の女性と連帯をすすめてきた女性平和基金25周年動画を班で視聴し、美と平和の「1本1円」運動を強めました。
みらい基金の活用で、次世代の5月の国会行動、原水爆禁止世界大会の参加が広がり、直接体験や毎月の次世代「全国ミニ交流」、しんぶん読む会でエンパワー(力をつける)しました。
どの問題も新婦人しんぶんが力になり、要求運動やさまざまなとりくみのなかで「一緒に」とよびかけ、各地で入会者を迎えています。
この4月、平塚らいてう・女性運動資料室が公開され、内外の注目を集めています。
〇大軍拡や大増税、万博、マイナ保険証の中止、また気候危機と食、震災・防災、原発、医療や介護、学校給食・教育費、PFAS(有機フッ素化合物)、公共交通、ジェンダー平等など、みんなの要求で地域から運動し、「秋の行動」署名を積み上げます。アンケートなど参加型、ゲストを誘って〇〇カフェなど、一緒にとりくみ、会員に迎えましょう。「4つの共同目標」を掲げる産直運動を知らせ、入会と米産直など利用会員を増やしましょう。
〇改憲を許さず、子どもの自衛隊体験・勧誘、基地強化拡大に反対し、戦争や加害の歴史を学ぶとりくみをすすめましょう。被爆80年へ日本政府に核兵器禁止条約参加を迫り、「新婦人と核兵器廃絶運動」(パネル作成予定)も活用し、原爆展を広げましょう。いまの政治に危機感をもち、戦争反対、平和をと願っている多くの女性に、「新婦人に入って平和を守る力大きく」と入会を訴えましょう。
3、どの活動も仲間づくりに、年内必ず前進し、第32回全国大会の年へ
多彩な要求別小組(サークル)とともに、「平和の活動に共感した」「SNSで知った」との入会が相次いでいます。「この地で活動したい」と新班や準備支部の結成、しんぶんタイムでおしゃべりし、スタンディングになど、班の一歩前進につながっています。
仲間づくりをどの分野でも強調したオンラインの全国交流会議では、毎月の行動期間に加えて独自の日程を設けたり、ニュースやSNSで情報を共有して推進するなど各地の経験に学び合い、国会行動をはじめ次世代の活躍も全国を励ましています。
各県の班活動交流会などで、率直に悩みも出し合い、「班会・小組でのしんぶんタイムの工夫」「委員会に次世代を」「配達・集金活動の改善」などの努力も始まっています。次世代や支部、班での「しんぶん読む会」で意見を出し合うことでそれぞれがヒントを得て、活動に活気がうまれています。新しい組織・機関紙活動援助金制度も力に、財政的にも会員を増やす重要性が再認識されています。第16回組織基本調査から、班をつなぐ、「10歳若く」「次世代を」など、委員会では組織づくりの課題が話し合われています。
(1)班-選挙班会・タイムにゲスト誘って
〇「モヤモヤ」や「なんで?」「ここがおかしい」など、新婦人しんぶんを使ってなんでも話せるしんぶんタイムを大切にします。この時期、すべての班・小組、次世代の集まりにゲストを誘って選挙班会・タイムにし、「選挙で変えよう」とおしゃべりし、行動につなげましょう。
〇「新婦人に入って平和、食と農業を守ろう」「ジェンダーを学ぼう」など、「〇〇を新婦人で一緒に」と具体的に入会をよびかけましょう。
〇小組と運動の成果をチラシ・SNSで身近な人や次世代に知らせ、新たな出会いを広げましょう。
(2)次世代-交流と直接体験さらに
〇日頃活動に参加できない会員、読者、つながりがある人も誘って、「しんぶん読む会」にとりくみましょう。委員会は、新婦人の活動を知らせたい、知ってほしい次世代に、アンケートや要請行動、直接体験、SNSで新婦人の情報を知らせ、次世代の願いやアイデアを生かし、ともに行動しましょう。
〇「ミニ交流・私と選挙編」の連続企画を10月4日から総選挙投票日までの毎週金曜日(20時20分~21時)にオンラインでおこないます。食や気候、選択的夫婦別姓、教育など、ゲストスピーカーとともに学び合います。「私の声」を政治に届ける次世代国会行動(11月27日予定)、毎月のミニ交流(第2金曜夜20~21時)で全国のつながりを広げ、会員を迎えましょう。
(3)委員会-みんなで仲間づくり推進を
〇「(1)の選挙班会・タイムにゲストを誘って」を徹底して援助しましょう。班が仲間づくりの6つのアクション(①しんぶんタイムがカギ、②要求ある人によびかけて、③次世代とともに、④すべての小組で、⑤チラシ・SNSで新しい人に知らせて、⑥班で目標もって)に挑戦できるようにしましょう。
〇全国活動交流会議(10月9日)に一歩前進の経験をもって参加し、年内かならず前進し、第32回全国大会の年へ、10・19創立記念日を節に班と一緒に行動しましょう。組織基本調査をもとに、可能性と課題を話し合い、困難な支部や班に出かけて援助をつよめましょう。班活動交流会などを力にしましょう。
〇「新婦人と選挙」(第31回全国大会決定)にもとづき、「これからのエチケット」で話し合えるよう、委員みんなが班とともにとりくみましょう。党派別選挙では後援会活動の自由を保障します。
4、新たな出会い広げるSNSの活用つよめて
〇新婦人しんぶんを読んで活動を紹介する「はとラジ(おやこばとラジオ)」が始まります(YouTube、1話10分程度)。「音のチラシ」としてSNSでつながっている人など、新婦人を紹介したい人に一言そえて転送し、入会をよびかけましょう。
〇SNSは「いいね」や「拡散」などできることを、気軽におこないましょう。動画やバナーづくりへの挑戦は、得意な人や孫世代と相談するなど力を借りましょう。
2024年9月7日
新日本婦人の会
第192回中央委員会