新日本婦人の会の米山淳子会長は、10月16日、【談話】「日本被団協のノーベル平和賞受賞を心よりお祝いします」を発表しました。
談話 日本被団協のノーベル平和賞受賞を心よりお祝いします
2024年10月16日
新日本婦人の会長 米山淳子
被団協(日本原水爆被害者団体協議会)のノーベル平和賞受賞に、心よりお祝い申し上げます。みずからの痛苦の「体験をとおして人類の危機を救おう」と、被爆証言と運動によって、核兵器使用の「タブー」をつくってきた被団協の受賞は、核兵器のない世界を願う人々に対する力強い励ましであり、希望です。
被団協のみなさんは、原水爆禁止運動の先頭に立って来られました。核兵器廃絶を会の目的に掲げる新婦人にも多くの被爆者の方々が加わり、ともに被爆の実相を学びながら、署名や原爆展を広げてきました。それだけに、今回の受賞をわがことのように喜びあっています。
被爆者の方々が、核兵器の非人道性を訴え、「人類と核兵器は共存しない」「絶対悪」だと断罪し続けてきたこと、報復や憎しみを乗り越え、「世界のどこにも二度と被爆者をつくるな」との崇高な訴えは、国際政治をも動かしました。
とりわけ2016年、「私たちが生きているうちに」と呼びかけられたヒバクシャ国際署名は、平和首長会議をはじめ、立場の違いを越えた団体・地域ぐるみのとりくみとなって広がり、1370万人分の署名が国連に届けられました。この署名運動が17年の核兵器禁止条約採択、21年の条約発効への最後の後押しとなったと言っても過言ではありません。
ロシアの核兵器による威嚇や、アメリカの核戦力の維持・増強のもとで、唯一の戦争被爆国である日本の首相が「核抑止」「核共有」を言い出すなど、許されません。いまこそ、日本政府に核兵器禁止条約の参加を求める署名で迫るとともに、広島の高校生と被爆者の共同でつくられた「原爆の絵」などを活用して被爆の実相を広げ、核兵器のない世界をつくるために、さらに力を尽くします。
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