2014年2月7日 声明・談話・要請など

安倍首相は異常な言動を繰り返す百田氏と長谷川氏を NHK経営委員に任命した責任をとりただちに罷免することを求めます

新日本婦人の会は1月27日、安倍首相に対して、歴史観を同じくする「お友だち人事」でNHK経営委員に任命したとメディアからも批判されていた作家の百田尚樹氏と埼玉大学名誉教授の長谷川三千子氏がさっそく問題を起こした事実をあげて、ただちに罷免するよう要請しました。
ところが、その後も二人は、特異な歴史観や思想から、信じがたい言動をとっていることが明らかになっています。
百田尚樹氏は2月3日、東京都知事選挙の田母神候補の応援演説に立ち、「東京裁判は米軍が日本での大虐殺をごまかすためだった」「南京大虐殺はなかった」などと歴史を歪曲し日本の侵略戦争を正当化、他の3候補を「人間のクズ」と罵倒しました。こうした行為への批判に対し、自身のツイッターに「アホか!・・・個人の思想信条は認められて当然。これがダメというなら・・・いつでも辞めてやる!」と書き込んでいます。批判にすぐ逆上し、これほど乱暴で知性も品性も持ち合わせていない人物は、一般社会でも通用しません。
長谷川三千子氏は、1993年に朝日新聞東京本社に乗り込み記事への「抗議」の拳銃自殺をした右翼団体幹部の没後20年の昨秋に追悼文を発表、「自らの命をもって神と対話」「神にその死をささげた」と言論機関へのテロ行為を礼賛していたことが明らかになりました。また、「産経新聞」(1月6日)コラムに、「女性の一番大切な仕事は子どもを生み育てること」、政府の男女共同参画社会の推進は誤りだと書いたことも大問題です。
いうまでもなくNHKは、戦前、国家の宣伝機関として大本営放送を繰り返し、国民を戦争に駆り立てた痛苦の教訓から、戦後、受信料というかたちで視聴者に支えられる公共放送として出発しました。放送法は「放送の不偏不党、真実及び自律」を定め、NHK経営委員は「公共の福祉に関し公正な判断をすることができ、広い経験と知識を有する者」で、「放送が公正、不偏不党な立場に立って・・・健全な民主主義の発達に資する」ことを「自覚」するよう求めています。百田・長谷川の両氏にNHK経営委員の資格がないことは、火を見るより明らかです。
海外メディアからも、「NHKの信頼性が落ちる」などと厳しい批判が相次いでいます。
安倍首相は「政府としてコメントしない」「(追悼文を)読んでいないのだから答えようがない」などと国会答弁で彼らをかばい、逃げる態度をとっていることは断じて許されません。
安倍首相の任命責任が厳しく問われており、一刻も早く二人を罷免するよう求めます。
安倍首相は異常な言動を繰り返す百田氏と長谷川氏をNHK経営委員に任命した責任をとり、ただちに罷免することを求めます
 
 

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