2014年12月24日 声明・談話・要請など

【パブリックコメント】関西電力高浜原発3、4号炉の発電用原子炉設置変更許可申請書に関する原子力 規制委員会の審査書案についての意見


新日本婦人の会中央本部

 

1、パブリックコメントの公募にあたり、募集する意見を「科学的・技術的なご意見」とするのは、
国民の意見表明の機会を狭めるものです。このような公募の仕方をやめるよう要望します。九州電力川内原発の意見公募で約1万8000件の意見が寄せられたにも関わらず、避難計画などについて問題にされませんでした。パブリックコメントで寄せられた意見全体を真摯に受けとめるよう強く要望します。【1ページ Ⅰ-1本審査書の位置付けに関する意見】
2、「避難計画」が規制委員会の審査の対象になっておらず、住民の安全が置き去りになったままであることは重大です。福島第一原発事故の教訓がまったく生かされていません。高浜原発は立地県の福井県以外に30キロ圏内に京都府と滋賀県があり、関西電力に安全協定を求めています。京都府知事は、「高浜原発から5キロ圏内に府域があり、何かあれば真っ先に影響を受ける立地県なみ。安全にものが言える環境が大前提」「再稼働が前提の話をされても受け入れられない」と言明しています。関西の飲料水源となっている琵琶湖がある滋賀県の知事も、「被害が広域に及ばないような防護態勢や避難計画が整っていない中で、再稼働を容認できる状況ではない」と述べています。また、福井・京都・滋賀の3府県で避難方法の調整もできていません。このような問題をそのままにした再稼働はありえません。【1ページ Ⅰ-1本審査書の位置付けに関する意見】
3、原発が集中的に立地しているリスクを審査の対象にし、多角的に検討すべきです。高浜原発3、4号機は、20キロ圏内に大飯原発、50キロ圏内に美浜原発、他に日本原子力発電の敦賀原発があり、地震による同時多発的原発事故の可能性も指摘されていますが、審査されていません。大飯原発3、4号機再稼働差し止めを命じた福井地裁判決は、関西電力の想定以上の地震の危険性を認め、基本的システムの崩壊の可能性も指摘しています。それは、大飯原発近くに立地する高浜原発にもいえることです。とくに、高浜原発3、4号機は、その技術的問題をはじめとする理由で世界がすでに撤退した危険な「プルサーマル発電」を前提としています。同時多発的な原発事故がおきた場合の「集中立地」の影響や速やかな「避難計画」などを含め、検討すべきです。【11ページ Ⅲ‐1 に関する意見】
4、高浜原発3、4号機の事故対応の拠点が、「本来の施設が建設中のため」という理由で、1、2号機の建物内に設ける前提で審査されています。しかし、関西電力は老朽化した1、2号機も再稼働させる計画であると報道されており、あらためて審査を行なうべきです。【378・379ページ Ⅳー4.13に関する意見】
5、九州電力川内原発に続き、原発の再稼働にお墨付きを与える「当該申請は、…適合しているものと認められる」との結論は、ただちに撤回してください。【430ページ Ⅴに関する意見】
【パブリックコメント】関西電力高浜原発3、4号炉の発電用原子炉設置変更許可申請書に関する原子力 規制委員会の審査書案についての意見
 
 

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