新日本婦人の会会長　笠井貴美代

26日、関西電力は高浜原発４号機の再稼働を強行しました。東京電力福島第一原発事故後、九州電力川内原発1、２号機、関西電力高浜原発3号機につぐ再稼働に抗議するとともに、ただちに停止させることを強く求めます。
高浜原発４号機は約4年７ヵ月の停止期間を経て、通常の原発でＭＯＸ燃料を使う「プルサーマル発電」を初めて行なうこととなり、さらなる新たな危険な道にふみこむものです。しかも、２０日に配管から放射性物質を含む水漏れが発覚した直後であり、認めるわけにはいきません。「プルサーマル発電」の３号機同様、使用済みの燃料を保管するプールに余裕もなく、再処理で発生する最終処分の見通しもありません。周囲にある廃炉中を含む15基の原子炉が複合して事故をおこす危険性などはいっさい審査されず、滋賀県知事が「再稼働を容認できる環境にない」とコメントを発表するなど、住民や自治体に説明や同意もなく、再稼働を強行したことに地元住民はじめ全国から怒りの声は、ますます大きくひろがっています。
福島第一原発事故でを私たちが教訓とすべきは、技術的に未完成で事故の発生を完全に防げない原発は運転すべきでないということです。事故から５年になろうとしている福島では今も、約10万人もの人たちがふるさとを奪われたまま戻ることもできず、仮設住宅での避難生活で身体や心を害する人が増えています。事故の収束どころか事態は悪くなるばかりで、原因究明もおこなわれていません。このような状況で原発再稼働など、許されないことです。
政府は高浜原発４号機をただちに停止し、原発ゼロを決断し、世界で主力となっている再生可能エネルギーを中心とする政策に転換することを強く求めます。
【抗議】関西電力高浜原発４号機の再稼働に断固抗議し、ただちに停止させることを求めます