【談話】
辺野古新基地建設反対、全国のたたかいさらに―名護市長選を終えて
2018年2月8日 新日本婦人の会 会長 笠井貴美代
2月4日投開票の沖縄・名護市長選挙で、辺野古新基地建設反対を訴え、3選をめざした稲嶺進さんが1万6931票を獲得したものの及ばず、2万389票を得た自民・公明・維新推薦の渡具知武豊氏が当選しました(投票率76・92%)。稲嶺さん勝利へ沖縄県本部が総力でがんばり、全国も心ひとつに熱く支援しただけに、残念でなりません。
しかし、今回の結果は、辺野古新基地に名護市民がゴーサインを出したものではありません。NHKが投票日翌日、「辺野古のへの字も言わない」との自公陣営マニュアルを紹介して報じたとおり、候補者自身、いっさい辺野古を語らず、公開討論にも応じず、市民に責任ある態度を示すことを徹底的に避けました。メディア各社の出口調査では65~75%が辺野古移設反対と答え、新基地ノーは不動です。それだけに、新市長はこの民意との矛盾が避けられず、秋の県知事選に向けてもさらに問われ続けます。
今回の選挙は、安倍政権と首相官邸総がかりで、また、これまで新基地反対で自主投票だった公明党が一転して渡具知氏を推薦、企業・団体の締め付けと組織動員を展開し、期日前投票が有権者の43.9%にのぼる異例の状況となりました。米軍再編交付金をちらつかせ、当選したとたんに交付金再開の方針という公金を使った政権による露骨な利益誘導とあわせ、日本の選挙と民主主義に重大な汚点を残しました。
選挙後、悔しさを胸に、辺野古で、沖縄で、全国で新たなたたかいがはじまっています。基地ある限り、事故・事件が絶えず、不安と怒りはなくなりません。自公新市長は新基地問題をごまかしながら「海兵隊の県外・国外移転を求める」との自らの公約の実行が問われます。辺野古新基地建設中止、安倍9条改憲ストップ、安倍政権退陣へ、さらに行動と仲間づくりを広げ、全国の連帯をつよめていきましょう。