暮らせる年金を 参院選あなたの選択は?
参院選の大争点に浮上した年金問題。国会で明らかになったのは…
「マクロ経済スライド」で年金給付額が削減され続け、今後20年で7兆円が削減されること。
40年間保険料を納めても月6万5000円しかない基礎年金が、4万5000円にまで減らされる事実に、国民は怒り心頭です。
低所得者にズッシリ
そもそも、「老後2000万円不足するから貯金や投資を」という金融庁の報告書は現実離れしています。グラフ(下)をみると、低所得層ほど社会保険料の負担率が高いことが一目瞭然。
納税者の3割は所得200万円以下です。たとえば、所得200万円の人は、社会保険料と所得税で19.4%、38・8万円。貯金などできるわけがありません。
所得税の負担率は、所得1億円の28・8%で上げ止まりとなり、アベノミクスで大もうけした大金持ちは逆に負担率が下がっています。
年金保険料は9・15%と定率ですが、年収1000万円を上限に保険料は頭打ちとなり、年収が多いほど負担率が低くなっています。
立て直す方法はある
安倍首相は「具体的な対案もない」「ばかげた政策」などと、野党の年金改革の提案を無視。年金立て直しの方法はあります。
年金積立金約200兆円を「株価つり上げ」のためではなく、計画的に活用し、年金保険料の上限額の引き上げ、所得税の最高税率の引き上げなどで財源をつくり、「暮らせる年金」へと進むときです。
さらに減る年金か、暮らせる年金への立て直しか―2019年参院選政策より
(*)上記4野党+院内会派「社会保障を立て直す国民会議」、下段は各党参院選政策より
新婦人しんぶん2019年7月4日号 2面より