新婦人は、内閣総理大臣らに上記の【要請書】を送付しました。
内閣総理大臣 安倍晋三 様
厚生労働大臣 加藤勝信 様
新型コロナウイルス感染対策
担当大臣 西村康稔 様
東京都知事 小池百合子 様
過去最多となっている新型コロナウイルス感染再拡大をくい止めるため、
安倍首相、小池都知事は国民・都民の不安に応える緊急の対策をとってください
2020年7月16日
新日本婦人の会会長 米山 淳子
東京都の新型コロナウイルスの新規感染者が、本日(16日)午前、280人台という過去最多の見通しと報道され、衝撃が広がっています。都は昨日、4段階の警戒度の最高レベル「感染が拡大している」に引き上げましたが、新規感染者のうち感染経路不明者数の増加は「市中感染」拡大の兆候とされ、専門家は、病床確保の現状に懸念を表明しました。全国的にも国内感染者は15日、あらたに454人、緊急事態宣言解除後の最多を更新、感染の再拡大は大都市圏での増加が目立ち、大阪、神奈川では緊急事態宣言の解除後、最多です。
さらに、この間の豪雨災害で二重の打撃を受けた西日本各地への被災地支援、コロナ感染防止対策と合わせた強力な支援が急がれます。県民が感染防止に取り組むなか、米軍基地での感染者が急増する沖縄県をはじめ、米軍基地を抱える都道府県民の不安も高まっています。
こうしたときに、政府が前倒しで22日から行おうとしている「Go Toキャンペーン」に地方自治体、医師会などから強い批判が上がっていることは当然です。そもそも政府が閣議決定した緊急経済対策には「感染症の拡大が収束し、国民の不安が払拭された後」に実施するとした方針とも矛盾しています。世論調査(13日NHK)でも感染再拡大に「不安を感じる」が9割に上り、政府の対応として67%が「経済より防止策」を求め、内閣支持率は3カ月連続で不支持が支持を上回っています。通常国会の延長を求めた国民・野党の声を切り捨て、問題山積にもかかわらず、閉会中審査にも出てこず、会見も開かない安倍首相への不信と怒りは高まるばかりです。
感染再拡大というコロナ危機にふさわしく審議が保障されるよう、国会でも都議会でも、専門家の科学的知見に基づく正確な情報をすべて公開し、国民に寄り添った対応を急いでください。政府と東京都が、検査体制の抜本的拡充、医療現場への財政支援、自粛要請とセットの補償など、現局面にふさわしい対応に総力をあげるよう、下記、要請いたします。
記
1、PCR検査が首相の言明にもかかわらず、なぜ進まないかをきちんと説明し、緊急に拡大させる手立てをとり、感染が拡大している地域では、住民も対象に幅広く検査を行ってください。大都市圏の感染拡大地域では医療・介護従事者、障害者福祉関係の労働者、保育士や学校の教職員などを対象に定期的な検査を開始してください。
1、「Go Toキャンペーン」は延期し、キャンペーンとは別に困難となっている観光業を直接支援する方向に予算を使ってください。
1、新型コロナへの対応や受診抑制で深刻な打撃を受けている病院へ減収分の損失補てんを急ぎ行ってください。
1、豪雨災害被災地での避難所対策、生活再建など、政府と自治体が従来にとどまらない強力な支援をしてください。
1、米軍基地での感染を防止するため、必要な情報公開と沖縄の全基地の閉鎖、米軍関係者の入国の禁止など徹底した対策を米軍に求めてください。