2020年12月3日 声明・談話・要請など

【要請】コロナ一律休校の休業補償が 保護者に一刻も早く届くよう緊急対策を求めます

新日本婦人の会は12月3日、【要請】コロナ一律休校の休業補償が保護者に一刻も早く届くよう緊急対策を求めます を内閣総理大臣、厚生労働大臣に送付しました。

 

 


内閣総理大臣  菅義偉 様
厚生労働大臣  田村憲久様

 

コロナ一律休校の休業補償が
保護者に一刻も早く届くよう緊急対策を求めます

 

2020年12月3日
新日本婦人の会
会長 米山淳子

 

 

 コロナ感染急拡大の年末、自殺者の急増など「特に女性への影響が深刻」(内閣府研究会緊急提言)となっており、女性への緊急支援策が求められています。

 新日本婦人の会がとりくんだ「コロナ禍での仕事の『困った』の女性の声」(114日~20日実施)のなかで、小学校休業等対応助成金制度について、「会社が協力せずに支給されない。会社でなく個人申請を」「年次休暇から取れと言われて、有休がなくなってしまった」という声が寄せられました。

 この制度は、一斉休校にともなう「責任は政府がすべて責任を負う」として創設され、厚生労働省も「保護者のみなさんを支援する」としているにもかかわらず、9カ月たった今でも予算に対する執行率はわずか20.9%にとどまっています。

 菅首相が「対象者に届くような政策を検討」すると答弁(116日参院予算委員会)し、厚生労働省が「小学校休業等対応助成金に係る特別相談窓口」を設置しました。さっそく労働局に相談に行った女性から次のような声が届いています。

〇本日、ふたたび特別相談窓口に話しました。勤務先との関係悪化を心配しています。相談しながら、前にすすめますが、負担が大きいです。労働者にやんわりと諦めさせる…。子どもにまつわること制度なので困るうえに傷つく…。本当にこのままでは、ない方がマシな制度です。はっきり言いますと、女性の40代の自殺率の増加の一因になっていると私は思います。

〇相談し、再度労働局から事業主に助成金の活用を促してもらいましたが、変わらず。個別労働紛争くらいしかないとの労働局の回答。ここまでくるまでにも子どもたちや夫にも負担をかけてしまっている(涙)。正直、諦めたくないけど、理不尽すぎます。職場との信頼関係が崩れ、持病が悪化して不安神経症と診断され、退職、転職。子どもたちも支えなきゃとここまで自分を鼓舞して走ってきた。助成金をつかってくれたら、そればかりです。

〇助成を受けるだけの権利者が、なぜここまで気苦労と対応をしなければいけないのか、本当に悔しいです。

 これら痛切な声に示されているように、経済的に大変な上、精神的に追い込まれる状況が生まれています。職場との関係を危惧する女性たちをさらに苦しめ、自殺にもつながりかねない現状を国が放置してはなりません。この制度の対象の多くが女性です。国は、緊急の女性支援策としても位置づけ、一刻も早く、首相の答弁どおり全対象者に届くよう、責任ある措置を急ぐよう強く求めます。

 

                  要請項目

1、事業主が協力しない場合、個人からの申請を認める措置を急いでとること。申請によって当事者が不利益を被らないように厳正に対応すること。

2、930日までの休暇取得分の申請を1228日までの期限とせず、対象者全員が取得されるまで延長すること。

3、有休制度がない職場の人や、すでに年次休暇をとった人も受給できるよう、国が責任をもって周知徹底し、改善が行き届くようにすること。

4、以上のことを「特に女性への影響が深刻」なコロナの下の女性支援策として、年内にただちに実施すること。

 

※データは以下よりダウンロード可能です。

【要請】コロナ一律休校の休業補償が 保護者に一刻も早く届くよう緊急対策を求めます(Word)

【要請】コロナ一律休校の休業補償が 保護者に一刻も早く届くよう緊急対策を求めます(PDF)

 

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