新日本婦人の会は6月24日、会長談話を発表しました。
【談話】最高裁による二度の合憲判断に抗議、選択的夫婦別姓実現の国会を
2021年6月24日
新日本婦人の会
会長 米山淳子
夫婦別姓について注目された6月23日の最高裁判決は、またしても「夫婦同姓を定めた民法と戸籍法は、憲法24条に違反しない」という不当な判断をしました。2015年12月の大法廷判決に続き再び合憲としたことは遺憾であり、つよく抗議します。
15年判決以降、新日本婦人の会は、選択的夫婦別姓制度など民法改正を求める請願署名を毎年国会に提出し、当事者や他団体とともに国への意見書を求め地方議会にも働きかけ、採択した自治体は約170にのぼります。個人の尊厳とジェンダー平等を求める世論がかつてなく高まるなか、7割を超えて選択的夫婦別姓に賛成しています。
大法廷は「社会や国民意識の変化を踏まえても、15年判決の判断を変更すべきとは認められない」としましたが、裁判官15人中4人は、「選択的夫婦別姓制度を導入しないことは、個人の尊厳をないがしろにする所為」「女性差別撤廃条約の下での法改正の勧告」などの反対意見や違憲との判断を表明し、3人は「別姓の婚姻届を受理すべき」と述べています。
また、「制度のあり方は、国会で論ぜられ、判断されるべき事柄」と、再び国会の議論に委ねました。国会で、選択的夫婦別姓制度の導入に反対し続けているのは、戦争賛美・女性蔑視の日本会議など右翼の自民党議員らです。秋までに行なわれる衆議院選挙では、大きな争点に押し上げ、選択的夫婦別姓などの民法改正案を掲げる野党による政権交代で、実現へと踏み出しましょう。
※データは以下よりダウンロード可能です。
【談話】最高裁による二度の合憲判断に抗議、選択的夫婦別姓実現の国会を(PDF)