新日本婦人の会は、8月5日【抗議要請】「自宅療養原則」は撤回し、国民の命を守る新型コロナウイルス対策を急ぎおこなってください を内閣総理大臣らに提出しました。
内閣総理大臣 菅 義偉 様
厚生労働大臣 田村 憲久 様
ワクチン担当大臣 河野 太郎 様
東京五輪・パラリンピック担当大臣 丸川 珠代 様
「自宅療養原則」は撤回し、国民の命を守る新型コロナウイルス対策を急ぎおこなってください
2021年8月5日
新日本婦人の会 会長 米山 淳子
新型コロナウイルスは、4日には1日当たりの新規感染者が1万4207人と過去最高となるなど全国多くの地域でこれまで経験したことがない勢いで急速に広がり、医療のひっ迫が極めて深刻です。こうしたときに政府が東京五輪を続け、医療体制の強化どころか感染の急増している地域では、「自宅療養原則」により入院対象者を重症者らに絞り込むと方針を転換したことに大変憤りを感じています。重症化するかどうかの判断は医師でも難しく、自宅療養の患者の命を危険にさらす以外のなにものでもありません。「自宅療養原則」には与野党からも撤回を求める声が一斉に上がっています。最初の感染拡大から1年半以上経過し、これまで安心して自宅で療養できる体制づくりを怠ってきたにもかかわらず、病床が不足して入院できない患者が急増していることを正当化するために原則を変え、国民の命を守るという政府の責任を放棄して自己責任を押し付けるものであり、断固抗議します。
私たちはこの間、東京五輪・パラリンピックは中止し、新型コロナ対策に全力をあげるよう求めてきました。しかし政府は開催に固執し、バブル方式で感染拡大を防ぐとしていましたが連日感染者が報告され、選手や大会関係者でもクラスターが発生する事態となっています。感染した大会関係者が入院、療養施設を利用していることも報道され、心配されたオリンピックにより医療体制へのしわ寄せが現実となっています。今からでも五輪・パラリンピックは中止し、感染対策を最優先にすべきです。
政府は、このさしせまった医療崩壊の危機を打開するために、有識者や現場の声に真摯に耳を傾け緊急対策を実施すべきです。以下要請します。
1、 軽症、中等症レベルの「自宅療養原則」は撤回し、必要な医療が受けられるよう全力を注いでください。
1、 東京五輪・パラリンピックは今からでも中止し、感染をこれ以上広げない措置を急いでください。
1、 臨時国会をただちに開き、抜本的な検査体制の拡充とワクチンの確保、十分な補償を含む緊急対策をとってください。
1、 先の国会で成立させた病床削減・病院統廃合をすすめる医療法「改正」法を廃止し、医療・ 介護・保健所体制の抜本的な拡充をおこなってください。