2025年3月26日 声明・談話・要請など

【抗議】米軍艦が非核証明書提出なしに神戸港入港を強行したことに抗議します

 

 新日本婦人の会は3月25日、米海軍掃海艇ウォーリアが非核証明書を提出しないまま神戸港への入港を強行したことに対し、神戸市長と、石破茂首相、岩屋外務大臣に抗議文を送りました。

 

 

 

神戸市長 

久元喜造 様

2025年3月25日

新日本婦人の会会長 米山淳子

米軍艦の神戸港入港を許可したことにつよく抗議し、
神戸市議会決議と非核「神戸方式」を厳守するよう求めます。

 

 昨日3月24日、アメリカ海軍の掃海艇ウォーリアが非核証明書を提出しないまま神戸港に入港しました。入港を認めたことに、つよく抗議します。

 

 神戸市は、神戸市議会が1975年3月18日に全会一致で採択した「核兵器積載艦艇の神戸港入港拒否の決議」にもとづき、入港するすべての外国艦船に対し、例外なしに非核証明書の提出を義務づけています。国是である非核三原則を厳格に実施するものであり、日本国憲法が保障する地方自治の原則にもとづいて50年間続けられてきました。この非核「神戸方式」のもと、核兵器搭載の有無を明らかにしない方針をとるアメリカは50年間1度も入港申請をすることができませんでした。

 

 3月17日にアメリカが初めて掃海艇ウォーリアの入港を申請し、平和・市民団体などが厳正な審査と神戸港の軍事利用となる米軍艦の寄港を拒否するようにと求めたにもかかわらず、神戸市は外務省からの「核兵器を搭載していないことにつき、わが国政府として疑いを有していない」との回答にもとづき入港を許可してしまいました。さらに、24日の神戸市議会経済港湾委員会での質疑で、市港湾局が入港予定を把握したのは2月18日だったこと、その後市は外務省からの回答を得た後、在大阪・神戸米国総領事と会談し「核非搭載と認識」し、非核証明書の提出を求めていなかったことが明らかになりました。国やアメリカの言い分をうのみにして神戸市議会決議を踏みにじり、50年間地方自治体として続けてきた非核証明書の提出義務付けという行政措置を反故にしたばかりか、入港予定を把握して以降1カ月もの間、ことの経過を市議会にも市民にも知らせてこなかったことは、極めて重大です。

 国内外の貿易や商業活動において重要な役割を担っている神戸港が、軍事利用されることなく非核平和の港として発展していくことは、地元はもとより日本とアジア、世界の平和への貢献となります。戦後・被爆80年、世界に誇るべき宝ともいえる非核「神戸方式」50年の大きな節目に、この宝を自ら壊す行為に対し、重ねて抗議するとともに、神戸市議会決議と非核「神戸方式」を厳守するよう、つよく求めます

 

 

 


 

内閣総理大臣 石破 茂 様 

外務大臣   岩屋 毅 様

2025年3月25日

新日本婦人の会会長 米山淳子

地方自治を壊す、非核証明書提出なしの米軍艦の神戸港入港に
つよく抗議します

 

 昨日3月24日、アメリカ海軍の掃海艇ウォーリアが非核証明書を提出しないまま神戸港に入港したことに、つよく抗議します。

 

 神戸市は、神戸市議会が1975年3月18日に全会一致で採択した「核兵器積載艦艇の神戸港入港拒否の決議」にもとづき、入港するすべての外国艦船に対し、例外なしに非核証明書の提出を義務づけています。国是である非核三原則を厳格に実施するものであり、日本国憲法が保障する地方自治の原則にもとづいて50年間続けられてきました。この非核「神戸方式」のもと、核兵器搭載の有無を明らかにしない方針をとるアメリカは50年間1度も入港申請をすることができませんでした。

 

 3月17日にアメリカが初めて掃海艇ウォーリアの入港を申請し、平和・市民団体などが厳正な審査と神戸港の軍事利用となる米軍艦の寄港を拒否するようにと求めたにもかかわらず、神戸市は外務省からの「核兵器を搭載していないことにつき、わが国政府として疑いを有していない」との回答にもとづき入港を許可してしまいました。24日の市議会経済港湾委員会では、市港湾局が入港予定を把握したのは2月18日で、外務省への照会と在大阪・神戸米国総領事との会談で「核非搭載と認識し」、非核証明書の提出は求めていなかったことが明らかになりました。

 

 アメリカの核兵器搭載の有無を明らかにしないという方針に変わりがない以上、外務省の回答には何の根拠もありません。本来であれば、政府としてアメリカ側に搭載の有無を問いただすべきです。今回の事態は、唯一の戦争被爆国でありながら核兵器禁止条約に背を向け、アメリカの「拡大抑止」の強化を推進する石破政権が、その障害となる非核「神戸方式」を骨抜きにしようとしたものだと言わざるを得ません。「日米同盟」最優先で地方自治を破壊し、住民の命と暮らしを脅かす行為に対し、つよく抗議します。

 

 戦後・被爆80年、非核「神戸方式」50年の大きな節目に、アメリカ言いなりの大軍拡ではなく、戦争放棄や地方自治の原則を定めた憲法を生かし、非核・平和の日本と世界の実現に力を尽くすよう求めます。

 

 

 

以下からPDFでダウンロードできます。

米軍艦が非核証明書提出なしに神戸港入港を強行したことに抗議します(神戸市抗議)

米軍艦が非核証明書提出なしに神戸港入港を強行したことに抗議します(日本政府抗議)

 

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