2017年12月15日 大会・中央委員会決定

新日本婦人の会第28回全国大会決定

新日本婦人の会は、11月4日、5日、東京都内で第28回全国大会を開催し、大会決定、規約の一部改正、3つの特別決議を採択しました。

 

軍事ではなく平和を!
安倍9条改憲ストップ、核兵器禁止・廃絶へ
女性の切実な願いで新婦人いまこそ大きく

 

1、歴史を動かす女性たち

(1)9条改憲ゆるさない、共同にこそ未来が

〈衆院選結果、民意と離れるばかり〉

 安倍政権が臨時国会の冒頭に解散し、10月22日、衆議院選挙がおこなわれました。与党の自民・公明両党が3分の2の議席を得る一方、野党分断を許さないと立ち上がった女性や市民のがんばりで、立憲民主、共産、社民3党の「市民と野党の共闘」勢力が大きく議席を増やしました。
 この選挙で初めて自民党が9条改憲を公約に掲げ、安倍政権が2018年の通常国会で改憲を発議し国民投票を実施、2020年施行へと動きを本格化させていることは重大です。憲法を変えなくてもできる教育費無償化などで誘導しながら、そのねらいは、憲法9条2項をなきものにし、海外での武力行使を無制限に広げることにあります。極右の「日本会議」のシナリオに沿うもので、戦争法(安保法制)、秘密保護法、共謀罪法強行に続く「戦争する国」への総仕上げです。国家の意のままの人づくりへ、道徳の教科化や、家庭への介入につながる家庭教育支援法などの動きも強めています。「安倍9条改憲なんてとんでもない! 今こそ憲法まもり、生かそう」と運動を広げ、圧倒的多数の世論をつくることが急がれます。それが、改憲発議をくいとめ、万一発議が強行された場合にも国民投票で否決する力となり、改憲のたくらみをうちやぶることにつながります。

 森友学園や加計学園の疑惑など国政の私物化に反省もなく逃げ回る、横暴な安倍政権に対し、選挙後も「首相を続けてほしくない」「期待より不安」との声が多くあります。4年連続史上最大の軍備増強をすすめ、不正が相次いで発覚する大企業の内部留保は初めて400兆円を超えました。他方、国民には、社会保障費の連続削減や、過労死を増やす働き方大改悪法案、墜落事故後も日本中で続くオスプレイや米軍機の配備・訓練、民意も法も無視した沖縄の新基地建設強行、無謀な原発再稼働と福島切り捨て、多発する自然災害と地球温暖化への無策、食料自給率38%への低下など、いのちを脅かすことばかりです。競争と選別の教育のなか、いじめによる子どもの自殺など痛ましい事件も相次いでいます。東京一極集中のもと、地方では農林業の衰退で山野が荒れ、学校がなくなり、公共交通の確保も大きな課題です。人を不幸に陥れるカジノ誘致をすすめ、環境破壊と巨大なムダづかいのリニア中央新幹線を推進し、2019年10月には経済や家計に大打撃の消費税10%増税実施も強行しようとしています。
 安倍政権は、世論とますますかけ離れ、いのちや暮らし、平和への女性・国民の願いは切実さを増しています。

 

〈前進する女性・市民と野党との共闘〉

 この間、日本の政治史上初めて女性・市民と野党の共闘ができ、希望の党結成と民進党の吸収という逆流を乗り越えて前進し、「この道にこそ未来がある」と確信が広がっています。戦争法廃止の市民のたたかいのなかから生まれたこの共同は、安倍暴走を許さず、個人の尊厳をまもる運動へと発展し、2016年の参議院選挙、さらに新潟県知事選挙、17年の仙台市長選挙で野党統一候補を勝利させ、原発再稼働ノー、独自の奨学金制度や35人学級の実現にむけて動き出しています。7月の東京都議会議員選挙でも自民党は57から23議席へと大敗を喫しました。全国各地で広がる女性・市民と野党の共闘をもっとも恐れているのが安倍政権です。
 小選挙区制によって多数の議席を占めたものの、自民党の得票率は有権者のわずか17%です。立憲主義の破壊、三権分立の否定、人事とメディアの支配で強権をふるう危険な政治を一日も早く終わらせることが、女性と国民が幸せになる近道です。改憲を許さず、国民主権と基本的人権、恒久平和主義をうたう世界でも先進的な日本国憲法が生きる新しい政治を求め、安倍政権を必ず退陣に追い込んでいきましょう。

 

(2)希望ひらく核兵器禁止条約、問われる被爆国政府

 「こつこつ署名を集めてきたことが実った」―被爆者と日本国民、女性たちが強く願い、新日本婦人の会も運動を続けてきた核兵器廃絶へ、歴史の大きなページが開かれました。2017年7月7日、核兵器禁止条約が122カ国の賛成で採択され、各国の調印が始まるなか、ICAN(アイキャン核兵器廃絶国際キャンペーン)がノーベル平和賞を受賞しました。被爆者と原水爆禁止運動など市民社会が各国政府や国連と力を合わせて実現したこの条約は、核兵器を初めて違法化し、使用から配備、威嚇(いかく)まで全面的に禁止する画期的なもので、核兵器にしがみついてきた大国や同盟国、とりわけ戦争被爆国の日本政府に根本からの政策の転換を迫っています。また条約は、核開発にかかる莫大(ばくだい)な資金を貧困や環境対策など人間のためにまわすこと、ジェンダー平等や平和・軍縮教育など、平和で公正な世界への展望を示しました。
 北朝鮮による核・ミサイル開発の度重なる暴挙に強く抗議するとともに、「軍事衝突を避けよ」「外交と対話による解決を」との声が世界中で高まるなか、核兵器廃絶の緊急性が浮かび上がっています。核保有国と「核の傘」の下にある同盟国が禁止条約にただちに加わるよう求めます。とりわけ日本政府は、唯一の戦争被爆国にもかかわらず条約に反対するばかりか、対話による北朝鮮危機の解決を否定し、大軍拡と日米軍事一体化、改憲に最大限利用しています。「戦争はぜったいダメ」の声を広げ、憲法9条をもつ被爆国にふさわしい役割を果たすよう求め、平和・非核の政府へと変えることが急がれます。

 

(3)女性の権利、ジェンダー平等いまこそ

 女性たちは、社会や職場、家庭で大きな役割を担い、「8時間働いたら普通に暮らせる社会に」「個人が尊重され、私らしく生きたい」と声をあげています。人権やジェンダー平等への意識が高まるなか、当事者などの運動で、LGBTQ(性的マイノリティー)の権利や性の多様性を応援する自治体が広がり、性犯罪を厳罰化する刑法も110年ぶりに一部改正されました。また平和を強く願う女性たちは、安倍政権の戦争政策をとりわけ厳しく批判し、世論調査でも女性と無党派の不支持が顕著で、その動向が選挙の勝敗を分けるカギとなっています。
 安倍政権が「女性活躍」を口にしても、「安い人材資源」としての「活用」や家庭責任の強調ばかりです。シングルマザーや高齢者をはじめ、女性の貧困は深刻さを増し、女性雇用者の55・9%が非正規で、その45・1%は年収100万円未満(2016年、総務省)、民間企業の管理職の女性はわずか9・3%(16年、厚労省)です。女性議員は、地方議会の12・6%、衆議院10・1%、参議院20・7%にとどまっています。日本軍「慰安婦」問題での「日韓合意」(15年12月)後も前進はなく、真の反省のない日本政府の姿勢が内外から問われ続けています。日本の女性施策の遅れに国連女性差別撤廃委員会から厳しい勧告が繰り返され、日本は2017年の男女格差指数で144カ国中114位とさらに下がり、過去最低を更新しました。女性たちが各分野からさらに声をあげていくとともに、ジェンダー平等への政治的意思をもった政府がどうしても必要です。

 

(4)輝く新婦人、レッドアクション広げ、20万人30万部へ

 新婦人の活動と役割が、日本でも世界でも今ほど輝いている時はありません。
 みんなで粘り強くとりくんできた核兵器廃絶署名1550万を国連に届け、被爆国の女性を代表して国連で発言するなど、条約採択に重要な貢献をしたことは誇りです。これらを特集した新婦人しんぶん7月号外(20万部)とDVDが反響を広げています。女性・市民と野党の共同を揺るがず追求し、草の根で抜群の活躍をする国連NGOの新婦人に注目が集まり、運動を励ましています。
 アジア・太平洋地域への侵略戦争と植民地支配の加害国、唯一の戦争被爆国の女性として、新婦人は、核戦争から命を守る、憲法改悪に反対、軍国主義復活阻止など平和を原点に、女性のあらゆる要求をまとめた「五つの目的」をかかげ、55年歩んできました。日本中に班があり、毎週の新婦人しんぶんでつながり、自立した財政をもつ会であることに改めて確信をもつことができます。また、つぶやきや願いをとりあげ、運動や要求別小組(サークル)、カフェにつなげ、しんぶんでおしゃべりを広げる新婦人は、孤立と分断、あきらめが持ち込まれているなか、女性たちのよりどころであり、希望です。
 かつてない激動の情勢と切実となる女性の願いのもとで、平和と要求実現の新婦人がもっと大きくなることが、いよいよ求められています。3000万を目標に発議を許さない「安倍9条改憲NO署名」(全国市民アクション)、世界数億をめざすヒバクシャ国際署名の大がかりなとりくみが始まっています。女性たちとともに、総がかり行動や市民連合、革新懇運動などの共同を大事にしながら、「安倍9条改憲ストップ! 政権退陣レッドアクション1(平和の2署名)・2(仲間づくり)・3
(選挙)」を班と委員会から大きく広げましょう。「生きいき大きな班に」「日本中どこにも新婦人を」「若い世代との本格的な並走を」と、2020年を会員20万人、新婦人しんぶん(機関紙)30万部で迎えましょう。

 

2、ゆたかな班へ、班会・しんぶんタイムを大事に

 「みんなで行動」と班からの活動がすすみ、「私も行動したい」とまわりの女性たちとの出会いが広がりました。
 会員のつぶやきや班・小組で出された悩みや願いを運動にと、アンケートや道路・施設・町のウオッチングにとりくみ、自治体に要請し、「洋式トイレに改善」「バス停に背もたれベンチ」など班の成果が増えています。紙芝居「どの班もレッドアクション1・2・3」を力に、戦争法廃止や参議院選挙など会をあげた活動、仲間づくりがすすみ、ヒバクシャ国際署名もとりくまれています。
 「集まると楽しい」「しんぶんでおしゃべりが弾む」―〝班会・しんぶんタイム100%、小組でも〟のとりくみが広がっています。突然の衆議院選挙のなかでも、しんぶんが力になりました。〈生きいき大きな班へ5つのポイント〉(13ページ)が大切にされ、班が班会ビンゴ表やレジュメ、プラン用紙などを活用し、『班活動の手引き』の学習も力になっています。食事や美容タイムを入れた班会や小組例会も喜ばれています。
 「新婦人のここがいい!」「班からみんなで仲間づくり」を合言葉に、目標をもってとりくむ班が増えています。「安倍首相を辞めさせたい」など宣伝や行動、選挙での出会いやつながりで入会・購読が相次ぎ、しんぶん号外が力になっています。訪問行動、ゲストを誘った班会や要求・関心事をテーマにしたカフェなどあらゆる活動と結んで、また笑いヨガや健康マージャン、ちぎり絵など多彩な小組で仲間ふやしがすすみ、「新婦人でご一緒に」の声かけがどこでも待たれています。この2年間、全国でのべ9795班から2493万枚のチラシが配布され、班での小組合同体験会も増えています。「地域でつながる仲間を」「バラバラにされ、大変な職場だから仲間がほしい」と地域や職場に新しい班が誕生しています。会員や班のレッドアクション賞や親子ばと賞の達成にも努力しました。

○「子どもも高齢者も安心して暮らせる町に」「はたらく女性の悩みや要求の実現を」と、会員やまわりの女性のつぶやきやおしゃべり、ウオッチングや「私の願い」「困った」アンケートで、地域班も職場班も運動につなげましょう。情勢をきりひらく「平和の2署名」(安倍9条改憲NO署名、ヒバクシャ国際署名)の目標をもってみんなで広げ、会員の要求で各分野の運動にもとりくみましょう。
○班会・しんぶんタイム100%(全班)を第29回全国大会までに達成しましょう。月1回の班会や班活動の充実のための班プラン用紙などのグッズ、〈5つのポイント〉と『班活動の手引き』を活用しましょう。班会への若い世代の参加、「食べて学んで美しく」と産直運動や美容も大事にし、「私の班のここがいい!」「新婦人のここがいい!」を楽しくアピールしましょう。
○どの班も、カフェと新小組づくりに挑戦しましょう。こんな班になりたいと話し合い、仲間づくりの班目標を持って、切実な要求や政治の動きなどで対話し、「あなたもご一緒に」と会員にお誘いしましょう。あらゆる行動や小組で、チラシなどで大きく知らせて班からみんなで仲間づくりにとりくみましょう。班に若い世代を3人以上迎える努力をつよめましょう。
○好評のDVD「核兵器禁止条約と新婦人」、「新婦人のあゆみDVD」(第28回全国大会版)を班会や小組で、新入会員歓迎会では『会のあらまし』も活用してみんなで見ましょう。

 

〈生きいき大きな班へ5つのポイント〉

①班会―会員みんなに知らせて毎月開催、誕生会や歓迎会など工夫して
②要求―おしゃべり・つぶやき・願いを運動や要求別小組、○○カフェに。平和の活動を大切に
③新婦人しんぶん―しんぶんタイムで読んで、紙面で増やして、みんなで配達・集金
④仲間づくり―いつも運動やつながりで、チラシで知らせ、目標もって。意識して若い世代を
⑤班運営―みんなで役割分担、班委員会で相談、班ニュースも発行

 

3、憲法を力に、要求実現運動を大きく

 あらゆる分野で暴走し、改憲をねらう安倍政権に退陣を迫るレッドアクションは、どこでも赤いのぼり旗やタペストリー、プラスター、シール投票が注目され、スタンディングやパレード、対話・署名行動などがとりくまれました。戦争法廃止・共謀罪法反対と、「森友・加計学園疑惑の徹底究明を」「政治を私物化するな」「南スーダン自衛隊PKOへの新任務付与やめよ。いますぐ撤退を」「日報隠しの稲田防衛大臣辞任を」の緊急行動を重ね、暮らしやTPP、原発、沖縄連帯、カジノなどの課題と一体のものとしてとりくんできたことが特徴です。
 悪政を許さない各分野の共同が、中央段階でも地方でも広がりました。この間、日本母親大会は開催地の特徴を生かすとともに、新婦人の若い世代が力を発揮して成功につながりました。「軍事費削って暮らし、福祉、教育の充実を」と全国でとりくんだ「秋の行動」署名をはじめ、2年間で369万の署名を集めました。引き続き、各分野の運動に日本国憲法をすえるとともに、安倍9条改憲ストップ! 政権退陣レッドアクションで世論を高めましょう。

 

(1)安倍改憲ノー!宣伝・憲法カフェ、「平和の2署名」一気に

 「戦争する国」づくりは許さないと、戦争法廃止2000万署名(総がかり行動実行委員会)を、短期間に全体で1580万、新婦人は全国の班や支部から行動して目標100万を突破し130万を一気にやりあげました。女性団体への申し入れをはじめ広がった共同のとりくみは、共謀罪法反対などその後の運動へとつながりました。新婦人しんぶんなどを活用した憲法カフェが意識的にとりくまれ、署名の「集め手」を増やしました。
 これらの署名といっしょに新婦人が集めてきたヒバクシャ国際署名は、70万を超えています。班目標をもって地域への訪問行動、スーパーや商店街、お祭りなど人の集まる場での行動など多彩にとりくまれています。戦争法反対で広げた共同をもとに、各地で幅広いヒバクシャ国際署名推進のための会がつくられ、平和首長会議が署名の賛同・協力を決めたことを力に、新婦人は自治体首長や議長、議員への申し入れを広げ、自治体の職員や出先機関を含め、町ぐるみで署名を推進するかつてない変化もつくりだしています。
 6月には、国連の核兵器禁止条約交渉会議に新婦人代表団(9人)を送り、ニューヨーク女性行進に連帯した各地での「おりづるパレード」をはじめ、宣伝・署名、スタンディング、原爆パネル展など、多彩なピースアクションに若い世代とともにとりくみ、原水爆禁止2017年世界大会と核兵器なくそう女性のつどい、「平和の波」行動の成功につなげました。
 新婦人は、辺野古・高江への新基地建設反対沖縄連帯アクションを2度よびかけ、47都道府県すべてがプラスターを掲げたスタンディングなどにとりくみ、沖縄と各地の運動を励ましました。

○「安倍改憲なんてとんでもない! 今こそ憲法まもり、生かそう」「発議させない」と列島中で、無数の宣伝・憲法カフェを班や、支部からただちにまきおこしましょう。2018年の5・3憲法記念日をめざして、「平和の2署名」をいっしょに集め、安倍9条改憲NO署名は150万目標、ヒバクシャ国際署名は200万目標を達成しましょう。これまでのとりくみを発展させ、申し入れや共同をさらに広げ、憲法を生かし、核兵器廃絶の先頭に立つ政府実現の力にしましょう。
○とりわけ若い世代とともに、憲法カフェや被爆体験を学ぶ会、原爆パネル展などにとりくみ、原水爆禁止世界大会への代表派遣に力を入れましょう。
○沖縄の新基地建設阻止へ、2018年初めの名護市長選挙、秋の沖縄県知事選挙の勝利をはじめ、連帯をさらに強め、これと一体に、自衛隊と米軍の共同訓練、出撃基地強化のもとでのオスプレイの全国配備・訓練を中止させましょう。

 

(2)全国が力を合わせて、各分野の運動をゆたかに

①消費税10%増税、社会保障の大改悪ゆるさず、税金は暮らしに

 医療や介護、年金などの連続改悪に対して、社会保障分野や「認知症予防」「終活」などのカフェで学んで暮らしの実態を出し合い、署名や地元国会議員への要請、介護施設ウオッチングや自治体との懇談などがとりくまれました。毎月24日の「消費税増税反対」、年金支給日15日の「年金下げるな」など共同の宣伝行動を重ね、消費税10%の17年4月実施を中止に、年金受給資格を25年から10年に短縮させました。マイナンバーは「使わない、使わせない」と声をあげました。

○「消費税10%増税は中止。税金は応能負担に」と、暮らしカフェなどで生活実態や税金の集め方・使い方などを話し合って、宣伝・署名を大きく広げ、必ず増税をくいとめましょう。
○高すぎる国保料や介護保険料・利用料、年金削減の実態や怒りの声を「私は言いたい!」とアピールし、保険料の引き下げ、子ども、障害者、一人親家庭の医療費助成の拡充を求めるとともに、社会保障の大改悪をストップさせましょう。
○『新婦人家計簿』を普及し、家計の実態から「大軍拡やめよ! 軍事費削って暮らしにまわせ」の声をあげていきましょう。「マイナンバー、私は使わない」運動、「カジノはギャンブル、中止を」と共同行動を広げましょう。

 

②教育への国の介入に反対し、子どものゆたかな学びを

 就学援助入学準備金を3月支給にさせた経験に学び、全国各地で共同や新婦人独自の運動をつよめ、130を超える自治体で実現させ、準備金を増額した自治体もあります。アンケートなどで子育て世代の教育費負担や自治体の教育費助成の実態をつかみ、学用品セットや体操着の支給、給食費無料を求める運動もとりくまれ、実現したところも生まれています。新婦人しんぶんを使った教科書カフェが広がり、道徳の教科化で初めての教科書展示に全県から多くの班と会員が参加、「特定の価値観を押し付ける教科書を採択しないで」と意見をあげました。学校や教育委員会に銃剣道導入や自衛隊職業体験中止を申し入れ、学校ウオッチングでエアコン設置やトイレ改善などを求め、成果につなげました。

○教育分野のカフェに知り合いや教員を誘って、「本当の学力って?」「小学生に英語の授業?」や部活、いじめや不登校、ひきこもりなど、気になること、困っていることを何でも話し合いましょう。改善へ自治体などに働きかけましょう。
◯引き続き、就学援助制度の改善や、給食費、教材費など学校教育費の軽減・無償を自治体に求めましょう。「これ以上払えない」と教育費負担の実態を示し、高校授業料無償化復活や返済不要の奨学金拡充を求める国への意見書運動にとりくみ、自治体独自の制度の創設も求めましょう。
○子どもや学校に多くの弊害をもたらし、矛盾が深まっている全国一斉、また自治体独自の学力テストをやめよの声をあげていきましょう。子どもや地域不在の一方的な学校統廃合の中止、少人数学級の実現、学校施設の改善を求めましょう。
○「戦争する国」づくり推進の教育勅語の復活や、道徳の教科化、自衛隊の教育への介入など、国による教育の統制・強化に反対の声をあげましょう。教科書採択に教員や保護者などの意見が反映できるよう、採択の公開などを求めましょう。

 

③女性差別撤廃条約を生かし、人間らしい労働、ジェンダー平等を

 はたらく女性のおしゃべりカフェ、春の行動での「チェック&おしゃべりシート」やジェンダー4署名(民法改正、日本軍「慰安婦」問題の解決、女性差別撤廃条約選択議定書批准、所得税法56条廃止)で身近な差別のおしゃべりや学習会がとりくまれ、署名も国会に積み上げました。国際女性デーの開催や各自治体での男女共同参画推進で力を発揮しました。「女性・子どもの貧困のための新婦人の緊急要求」を発表し、他団体と共催した学習会で家庭教育に国家が介入する法案の危険性を知らせました。

○カフェや学習会で、しんぶんの活用や専門家を招いて働き方大改悪法案の内容とねらいをつかみ、長時間労働や正規と非正規との待遇差別など働き方や困ったことを出し合い、反対署名を集めましょう。低賃金の現実をアピールし、いますぐ最低賃金時給1000円、さらに1500円以上にと運動しましょう。男女ともに働き続けられるように、保育所や学童保育の待機児、介護の実態を知らせ、ただちに改善するよう求めましょう。
○2019年に採択40年を迎える女性差別撤廃条約の学習を位置づけましょう。民法改正、女性や子どもへの暴力根絶、政治参加、「慰安婦」問題などを学び合い、引き続きジェンダー4署名もとりくみましょう。家庭や教育への国家の介入につながる24条改憲、家庭教育支援法や条例などの動きを機敏にキャッチし、やめさせましょう。
◯新婦人春の行動(3月8日国際女性デー~4月10日女性参政権行使の日)に多彩にとりくみましょう。

 

④食の安全と自給率向上を求め、産直運動をひろげて

 産直運動ラリーや新米を食べる会などとともに、食の安全や農業の実態、TPP(環太平洋連携協定)について学習し、「TPP批准強行するな」の要請・抗議FAXや、共同の宣伝・署名行動、パレードや集会にとりくみました。食の安全を守る東京・築地市場の豊洲移転反対のとりくみは全国的な注目を集め、しんぶんで特集した「種子法守れ」は反響をよびました。田植え、稲刈りなど生産者との交流をはじめ、若い世代とともに産直運動のよさを学びながら、みそづくり、産直料理、食品輸入実態の港見学などにとりくみ、参加者を増やす努力をしてきました。大豆畑トラスト運動を新たに始めた県もあります。

○「新婦人と農民連が応援する産直運動あらたな共同目標」を力に、引き続き食の安全や日本の農業の現状などを学び、生産者との交流をすすめながら、産直運動に参加する若い世代を広げましょう。
○農産物のいっそうの輸入拡大をすすめるTPPや日米二国間協議、日欧EPA(経済連携協定)に反対、自給率の向上を求めます。農協つぶしに反対、農業者戸別所得補償制度の復活を求め、地域の学校や保育所などに「地産地消で安全な国産食材を」と働きかけましょう。農林水産業や商工業、環境を守り、雇用をつくる地域循環型の経済と町づくりの共同をすすめましょう。

 

⑤被災地支援と防災、原発ゼロ、地球温暖化防止へ

 熊本地震や各地の集中豪雨などで、被災した地元での友愛の活動や全国での支援募金にとりくみ、被災者の要求や防災対策を自治体や政府に届けました。防災ウオッチングが各地に広がり、班会やカフェ、自治体の出前講座で、わが家やわが町の防災対策を学んでおしゃべり、備蓄品などを改善させています。3・11いっせいアクションは署名・宣伝、支援バザー、パレードやつどいなど多彩にとりくまれました。各地で原発再稼働に反対する集会や金曜行動など引き続き共同を広げています。「福島切り捨て」を許さない署名がスタートし、国による放射線量モニタリングポスト撤去をやめさせました。

○豪雨災害などが頻発する新たな事態への対策を求めるとともに、防災ウオッチングで避難所の確認、耐震や備蓄、避難路、避難訓練や防災教育などをチェックし、心配なことや改善させたいことを自治体へ要請しましょう。無謀なリニア中央新幹線について広く知らせ、計画と工事をストップさせましょう。
○被災地への支援活動をすすめ、生活と生業の再建へ抜本的対策を求めるとともに、被災者生活再建の支援金を500万円に引き上げる署名をつよめましょう。
○原発立地県と電力消費県がともに原発再稼働を許さず、原発ゼロ、再生可能エネルギーへの転換、温暖化防止対策を求め、署名と共同を広げましょう。

 

(3)みんなでワクワク選挙

 参議院選挙(16年7月)や衆議院選挙(17年10月)で野党統一候補勝利へ会をあげてとりくみ、リーフ「みんなでワクワク選挙」の活用と「これからのエチケット」を大切に、各地の知事や市長など首長選挙を含め、女性の政治参加と共同を広げました。「女性が願う『市民と野党共闘』の共通政策―新日本婦人の会の要求」で野党各党や諸団体に申し入れし懇談、解散による短期間の総選挙では、新婦人しんぶんの特集を活用した班や小組での選挙カフェ、後援会活動の保障をすすめました。

○2019年の統一地方選挙、参議院選挙など、地方や国の、どの選挙も重視し、女性の願いと政治や政党を、紙芝居やシール投票、しんぶんなどでおしゃべりしましょう。18歳以上の若者、若い世代とともに、主権者としての選挙の大切さについて家庭や学校、地域、社会で学び合い、「選挙で変える」「選挙に行こう」と世論を高めましょう。
○参議院選挙に向け、「市民と野党の共闘」をさらに前進させて小選挙区での野党統一候補勝利へ会をあげてとりくみ、比例区では政党について話し合って確かな選択を広げます。政党とその候補者を選ぶ党派別選挙では会員の政党支持と政治活動、後援会活動の自由を保障しましょう。引き続き、リーフ「みんなでワクワク選挙」と「これからのエチケット」の活用を大切にします。
○首長選挙では、野党統一候補や新婦人が参加する「〇〇の会」が推す候補者、要求で一致できる候補者を支持し、活動します。
○制度の弊害が明らかな小選挙区制を廃止し、女性の政治参加をすすめ、民意を正しく反映する比例中心の選挙制度を求めます。

 

4、いま、若い世代が集まってつながって、仲間を迎えるとき!

 「2020年へ若い世代と並走」「若い世代へ平和のバトンつなぐとき、並走さらに」と、とりくみを重ねてきました。
 厚生労働大臣、一億総活躍担当大臣と直接交渉し、全国の力で子ども医療費窓口無料の自治体へのペナルティー(国保への国庫補助金の削減)を一部廃止させました。カフェや班会で出された「困った」やアンケートで集めた若い世代の声から、保育所、学童保育、給食など国や自治体への運動にし、中学校給食や「分娩できる産科の復活」などが実現しました。
 要求別小組「キッズリズム」「パン作り」「さんすう」「おしゃべり&ちくちく」や班の夕食会、支部の「ほっこり女子会」など、やりたいことをなんでも実現、働き始めてもつながるチームやカフェ、小組が新たに誕生し、運動で出会った若い世代の入会も各地で相次ぎました。一人の願いからでも赤ちゃん・親子リズム小組づくりにとりくみ、小組復活にもこだわりました。選挙では、小組で新婦人しんぶんやシール投票でおしゃべりが広がりました。
 次世代対策会議が27都道府県本部で開かれ、どこでも現状を交流し、「まずは支部で話し合いを」「若い世代の願いを聞いて交流を」「一品持ち寄りの食事班会」など、並走の一歩前進をめざしてきました。『月刊女性&運動』の若い世代特集やQ&Aにも学びました。
 若い世代の多くは孤立しがちで、「モヤモヤ」を出せて、社会とつながり、「本音を出してホッとできる」場を求めています。また、若い世代にとって、社会とのつながりや共通の話題の基となる新婦人しんぶんは特別に大切です。「若い人はうちにはいない」という班や支部も、若い世代が集まれる「場づくり」や運動に本格的に挑戦しましょう。

 

〈若い世代の集まる場、全国どこでも〉

○カフェやチーム、「夕食会」、小組など、班や支部、集まりやすい地域のブロックで、働くシングル女性を対象になど工夫し、交流・つながりを大事にして、定期開催をめざしましょう。お誘いしたい人を出し合い、たくさんの若い世代を会員に迎えましょう。
○乳幼児期からつながれる赤ちゃん・親子リズム小組をつくりましょう。「卒業」後も新婦人でと、しんぶんタイムや班会へのお誘い、ほかの小組やカフェなど、ワンアップにつなげましょう。

 

〈「困った」「私の願い」を運動に〉

○身近な願いを運動に、公園ウオッチングなど気軽にとりくみ、「声をあげていい」「運動すれば実現できる」を広げましょう。
○子ども医療費無料の拡充、ペナルティーの全廃、安心安全の公立認可保育所増設、給食費無料や温かい中学校給食の実現などを求めましょう。班や支部はアンケートなどで若い世代の声を集め、いっしょに運動し、仲間に迎えましょう。

 

〈並走の本格化へ、委員会あげて〉

○どの支部も2020年を見据え、委員会に若い世代を複数迎えましょう。並走を特集する『月刊女性&運動』を活用し、引き続き、次世代対策会議などで交流し具体化しましょう。
○若い世代の運動を学び合う全国交流会(中央主催)を開催します。都道府県本部や支部で委員をしている若い世代が学んで交流できる場「つどう・つながる☆次世代交流会」(仮称、中央主催)をブロック別に開きます。
○若い世代に直接情報が届くようSNSの活用を本格化し、ホームページも小組やカフェなど新婦人の最前線の魅力も発信できるようリニューアルします。

 

5、新婦人しんぶん、どこでも読んで、機関紙活動の強化を

 新婦人しんぶんは、「紙面から政治や社会のおかしさへの批判力、つよい情熱を感じる」「このしんぶんが読みたいので入会します」など、女性のメディアとしての魅力に大きな共感を広げています。しんぶんタイムでおしゃべりし、記事をヒントに運動や班活動に生かし、紙面で対話して会員や読者を迎えています。
 班会や配達・集金ご苦労さん会で配達・集金の現状や悩みを出し合い、みんなで分担し、新たな担い手を増やしています。都道府県本部機関紙部長会議を力に、部長会議や部会の開催に努力し、『機関紙活動の手引き』で活動の基本を学び、活動強化に努力してきました。

○班会や小組、委員会などどこでもしんぶんタイムをとり、しんぶんの記事をテーマにしたカフェや専門部の活動にも生かしましょう。班活動などを投稿し、紙面や宣伝紙を使って、みんなで仲間づくりにとりくみましょう。
○班にしんぶん係をおき、読者名簿や配達ルート表とマップを整備し、班会や班の集まりでみんなに訴え、配達・集金を分担しましょう。
○『機関紙活動の手引き』を活用し、しんぶんの役割や活動の基本を繰り返し学びましょう。若い世代や退職者などを部員に迎え、都道府県本部や支部の機関紙部を確立し、読む、増やす、配達・集金を総合的にすすめましょう。

 

6、2020年へ仲間づくりの飛躍かならず、班とともに行動する委員会へ

 委員会は班とともにと、〈生きいき大きな班へ5つのポイント〉で班を分析し、班会・しんぶんタイム100%など班への援助を強めてきました。全班でとりくめた支部、班会60~70%の県も生まれ、全国的にも前進しました。その結果、班が活性化し、仲間づくりにとりくむ班も広がり、会員、機関紙ともに「減」が少なくなっています。第12回組織調査結果から、班活動の前進面を確信に、仲間づくりや若い世代とつなぐ課題も一つひとつ改善する努力が始まっています。「活動の基本がよくわかる」と『手引き』3種(班活動、委員会活動、機関紙活動)の普及と学習が一気にすすみ、『月刊女性&運動』の委員会の経験も学ばれています。
 2020年へ会員20万人、機関紙30万部をめざし、この2年間、大会のない年、大会の年の仲間づくりの前進・飛躍を意識してとりくんできました。「1班あたり○人○部を」の呼びかけや、「19~25日全国連帯仲間づくり期間」を位置づけ、毎月の増勢にこだわって14カ月連続増勢で会員と機関紙ともに前大会時を突破した県本部、史上最高更新をつづける支部も生まれています。全国どこでも、衆院選挙のなかで仲間づくりに意識的にとりくみ、前大会時の会員数を突破した県本部も生まれています。レッドアクション賞と親子ばと賞も班から仲間づくりを広げる力となりました。つながっておしゃべり、行動する新婦人をこの町にと、新しい支部も誕生させています。
 「こんな会議をしてほしかった」と交流会議(10・29全国活動交流ブロック会議―3カ所495人、全国支部活動ブロック会議―13カ所、720支部1698人)が歓迎され、委員会の役割と班に寄り添った援助の大切さを学び、すぐに行動に踏み出しています。財政援助も喜ばれ、県本部主催の班活動交流会議が積極的に開かれています。新専従者講座+新婦人学校(女性史と運動)を東西2カ所で開催、県本部や支部での新婦人学校開催もすすみました。
 会費納入袋の活用と班会開催の前進で当月納入がすすみ、『手引き』や財政部長会議で学び、財政実務の改善も努力されています。

 

①20万人30万部への挑戦、委員会活動の強化を

○支部と都道府県本部は、いまある班や支部を地図に記したり、女性有権者比などを見ながら、新婦人が果たしている歴史的な役割に比べて仲間づくりが遅れていることをとらえ、平和と暮らしをめぐる情勢や切実な女性の要求と、20万人30万部の新婦人になれる可能性を話し合い、第29回全国大会めざす仲間づくりの目標と、「楽しく世代がつながる新婦人に」「班や支部のない自治体をなくそう」など合言葉をそれぞれもちましょう。一ケタ班を含めてどの班も大きくなれる「全班でカフェ、新小組づくり」を援助しましょう。知り合いに頼って、地域班や医療・教育・自治体などの職場班、働く集合班など新しい班づくりで全国に1万の班、空白の自治体に支部づくりで全国1000の支部へ積極的な計画をもちましょう。
○班会・しんぶんタイム100%を実現するために、班会報告書など各種の用紙を使い、〈5つのポイント〉で各班を分析・援助しましょう。班活動の改善・強化をすすめている今だからこそ、「新会員を班に迎えよう」と意識的に援助しましょう。班で若い世代を迎えるためにも、班委員会の確立を大切にします。
○複数の若い世代や退職者など委員会に新しい人を迎え、特技も生かした専門部やチームもつくり、次世代につなぐ委員会へ集団を大きくしましょう。『委員会活動の手引き』を力にし、班活動交流会や班長会なども恒常的に開きましょう。中央主催の全国的交流会を開催します。

 

②新婦人学校の定期開催、『月刊女性&運動』の普及を

○学び合う委員会へ、新婦人学校「新婦人の歴史と活動」編と「女性史と運動」編の定期開催をすすめ、「新婦人」編は支部委員以上の会員が必ず受講しましょう。
○委員会で活用できる『月刊女性&運動』を思い切って普及しましょう。

 

③財政活動をつよめて

○財政をみんなでつくりだしていることを誇りに、会費納入袋の活用を広げるなど、会費やしんぶん代が毎月納入されるよう努力しましょう。財政計画をたて、みんなで仲間づくりに挑戦し、財政を確立しましょう。
○カンパ活動は一人ひとりの自主性を大切にし、運動や署名活動などと結んでとりくみましょう。友愛の被災者救援募金と救援基金にひきつづきとりくみましょう。

 

7、国際活動

 国連女性差別撤廃委員会による日本報告審議(2016年2月)に向けて委員会にレポートを提出、傍聴や委員への働きかけをおこない、日本政府への厳しい勧告に反映されました。女性平和基金を活用して原水爆禁止世界大会や核兵器なくそう女性のつどいに招待した女性たちと、自国の政府に迫るたたかいを交流し、女性の国際連帯を広げる力となっています。

○核兵器廃絶と米軍基地撤去へ、世界の女性との共同と連帯をすすめます。
○女性の人権、ジェンダー平等で、国連女性の地位委員会など国際会議や世界への発信活動をつよめ、運動の力にします。

 

【規約一部改正について】

【第四条(会員)】
(一)「会員は一人ひとりの意思によって会の目的に賛成すればだれでも入会できます。」を「会の目的に賛同すれば、一人ひとりの意思によって、だれでも入会できます。」に改定します。
〈改定理由〉現行の「会員は…入会できます」は文章上おかしいので、整理します。

【付記】(傍線は挿入部分、二重取り消し線は削除部分)
⑶「この会に賛助会員(男女を問わず)をおくことができます。賛助会員はこの会の財政上の援助をおこない、また、会の目的達成のため協力努力します。賛助会員は班、支部、都道府県本部、中央本部、それぞれにおくことができます。」
〈改正理由〉第2
6回全国大会(2013年)の規約改正のさい、誤って一部に古い規約の表記が残っていたことがこのほどわかり、改正が必要となりました。「努力」を「協力」に替え、「中央本部」を挿入します。
〈*大会前日の第171回中央委員会で確認し、直接、大会に提案されました。改正された規約全文は、本決定集120ページ以降に掲載しています〉
(11月5日、全会一致で採択)

 

【特別決議】

安倍9条改憲の国会発議をなんとしてもストップ!
国民的運動と世論を一気に高めましょう

 安倍政権は、衆議院選挙の自民党の公約で初めて改憲を打ち出し、改憲派議員が3分の2を占めたことでその動きを加速させています。年内に具体的な自民党案を提示し、衆参両院の憲法審査会を動かし、来年2018年の通常国会では改憲を発議、国民投票を実施しようという重大な段階に入っています。
 選挙の公約では改憲の項目として、①憲法9条3項で自衛隊を位置づける、②教育の無償化、③緊急事態条項の新設、④一票の格差と合区の解消、の四つをあげました。安倍首相や自民党は、「災害援助に尽力する自衛隊」を強調し、「9条の従来の政府見解は動かさない」としています。しかし、9条に3項を加えて書き込む自衛隊は、戦争法によって集団的自衛権の新しい任務を付与された自衛隊です。後からつくった法律は、前の法律に優先するという原則によって、2項「陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない」が空文化=死文化してしまいます。
 教育の無償化は政府が予算をつければ実現できるのもので、改憲は関係ありません。緊急事態条項の新設は、大規模災害などを口実にしていますが、必要なのは「地方への権限移譲・拡大」などです。一票の格差解消も、小選挙区制を改めて比例代表制度をとるなど選挙制度の抜本的な改正でできるものです。
 国民だましの手法をとった安倍改憲のねらいは、海外での武力行使の最大の壁となってきた9条を変えて、日本を戦争する国、軍事大国にすることです。
 「憲法改悪反対、軍国主義の復活を阻止します」を会の目的に掲げる新婦人の原点に立ち、「安倍9条改憲とんでもない! 今こそ憲法まもり、生かそう」を合言葉に、無数の宣伝と憲法カフェやおしゃべり、平和の2つの署名(安倍9条改憲NO! 3000万署名、ヒバクシャ国際署名)を一気に広げましょう。草の根から改憲のねらいを知らせて世論を急速に高め、9条改憲を必ず阻止しましょう。

 

沖縄・名護市長選挙の勝利で、辺野古新基地建設を断念させましょう

 沖縄の名護市長選挙(2018年1月28日告示、2月4日投票)が迫っています。「海にも陸にも新基地はつくらせない」と市民・県民とともに奮闘する2期8年の現職・稲嶺進市長の三選へ、いま全力のたたかいが広がっています。
 10月の衆議院選挙は、辺野古新基地建設反対、普天間基地の閉鎖・撤去、オスプレイ配備撤回をかかげる「オール沖縄」の候補が小選挙区4区中3区で勝利、普天間基地のある2区と名護市を含む3区で大きくリードし、自民党は前職2人が比例での復活もできず、議席を4から2に半減させました。安倍政権に対する沖縄県民の揺るがぬ意思を示したものです。
 日米両政府は、沖縄の民意も尊厳もふみにじり、岩礁破砕許可を得ないまま、辺野古沿岸部の護岸工事に着手したものの、実際には名護市長や県知事の権限で、本格工事を進められない状況です。昨年以降、元米海兵隊員による女性暴行殺害事件( 16年4月)、名護市安部(あぶ)の海岸へのオスプレイ墜落(同12月)、東村高江の民間地での米軍ヘリCH 53の墜落・炎上( 17年10月)などが相次ぎ、怒りが高まっています。
 「オール沖縄」のたたかいの源流は、2010年の名護市長選挙です。辺野古新基地ノーの一点で保守・革新を越えてたたかい、14年の沖縄県知事選挙での10万票の大差で翁長県知事勝利をつくりました。
 稲嶺市政は誕生後真っ先に、子ども医療費の中学卒業までの無料化にとりくみ、どの子も安心して病院に行けるようになりました。基地再編交付金に頼らず、市の予算を増やして市民の暮らしをよくするための公約を、この8年間でほぼ実現しています。
 名護市長選挙で勝利することは、安倍政治の暴走から民主主義、沖縄県民の誇りと尊厳、命を育む海や自然、市民の暮らしをまもり、翁長県知事を支える確かな力となります。
 安倍政治で壊された立憲主義、平和主義、基本的人権、地方自治を守るためにも、全国が力を合わせて、沖縄・名護市長選挙で勝利し、辺野古新基地建設を断念させましょう。

 

全世代への負担増となる消費税増税10%、社会保障大改悪は許しません!

 安倍政権は選挙中、消費税10%への増税実施(2019年10月)を宣言し、その使い道を「子育て、教育支援に」「高齢者への給付中心から全世代型へ」と大宣伝しました。
 ところが選挙が終わった途端に、大学授業料の出世払い方式の検討や財務省の「適切ではない」との提言など、早くも選挙公約の破たんが明らかになっています。全世代への負担増・給付減を打ち出し、75歳以上の患者窓口負担の2割への引き上げ、要介護1、2の人への介護保険給付外し、年金支給開始年齢の先延ばし、児童手当の特例給付の月5000円の廃止などがねらわれています。
 そもそも、社会保障と教育の予算を削ってきたのが安倍政権です。この5年間で3・5兆円もの社会保障費を削減し、医療費負担や介護サービス利用料の値上げや「軽度者」向けサービスの介護保険給付外し、年金カット、生活保護費の削減など社会保障の連続改悪を強行し、保育所の待機児童対策でも安上がりの保育で、子どもの成長と命を危険にさらしてきました。そのうえ、消費税10%への増税と社会保障のさらなる改悪がすすめば、「全世代型の社会保障」どころか、全世代に負担がのしかかり、暮らしは立ちゆかなくなります。
 消費税は、低所得者ほど負担が重い最悪の不公平税制です。14年の8%への引き上げ以降、40カ月も連続で家計消費が低迷したことに見られるように、家計や経済に深刻な打撃を与えています。
 暮らしの実態から声をあげ、「消費税10%増税は中止。税金は応能負担に」「社会保障の大改悪反対」と、暮らしカフェなどで生活の実態や税金の集め方・使われ方について話し合い、宣伝・署名行動と共同を大きく広げ、一日も早く安倍政権を退陣に追い込みましょう。

 

2017年11月5日

新日本婦人の会第28回全国大会

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